バスケは、野球やサッカーなど、日本で人気な他のスポーツと比べて、背番号ごとの役割などがわかりにくいスポーツです。その理由は、バスケは狭いコートに5人の選手同士で出て戦うため、基本的には全員攻撃全員守備になって、人が交錯するためです。
また、バスケ特有の背番号にまつわるルールもありますので、そちらのご紹介と、大体のチームで背番号ごとにどんな役割を持っているのかを解説します。
背番号に関するルールと歴史
野球やサッカーなどのバスケ以外のスポーツは、基本的に1番から背番号が始まることが一般的ですが、バスケは少し前までそうではありませんでした。
4番から始まる背番号
バスケは、最近まで公式ルールでは背番号は「4番から始まる連番」というルールが設けられていました。
この理由としては、バスケにはフリースローを決めると与えられる「1点」、フィールドゴールを決めると与えられる「2点」、3秒バイオレーションの「3」と、1〜3の数字を使うジェスチャーをよくしなければならず、ややこしいため、4〜の連番をつけるというルールが設けられていました。
中学、高校などでは大会によって、ベンチ入りできる人数が違うのですが、大抵のチームが4〜18番までのユニフォームを作っていました。(15人までベンチに入れる大会が公式では最大のため)
プロでは基本自由だった
バスケの公式ルールでは、4番から始まる番号をつけるのが昔からのバスケ特有のルールでしたが、NBAをはじめとするプロの世界では、相当前の時代から、背番号は自由でした。
しかし、3桁の番号が許されているリーグが少ないため、0(00)〜99番の中で自由という状態でした。
公式ルールで4番からでなくてもよくなった
2020年現在の公式ルールでは、プロと同じく、0〜99番までのどれをつけても良いというルールに変更されました。これによって、日本の高校バスケなどでも背番号自由に作るチームが出てきました。
ちなみに、「0」と「00」は使えますが、「01」〜「09」は使用不可となっています。
背番号の習慣
4番から始まる背番号だった時の習慣としては、大抵の場合「4番」をつけるのがキャプテンというチームが大抵でした。後述しますが、4番はチームをまとめる存在 or チームのエースだからキャプテン というチームが多かったため、特殊な存在として見られていることが多いです。
背番号以外のポジション番号とエースがつける背番号
バスケの世界では、野球で投手を1、捕手を2、一塁手を3とポジションを番号で呼ぶように、背番号以外に、ポジションを番号で呼ぶ習慣がありますので、併せて紹介します。
ポジションを番号で呼ぶ
1番 PG(ポイントガード)
チームの司令塔。ゲームメイカーであり、一番小さな選手が務めることが多い。
2番 SG(シューティングガード)
外角からのシュートを得意とする選手が多いポジション。
3番 SF(スモールフォワード)
点取り屋、エースが多いポジション
4番PF(パワーフォワード)
センターと共にインサイドを固める存在。リバウンドの強さを求められる。
5番C(センター)
ゴールの近くで、身体をはったプレーを求められる。
各ポジションの詳細は、下記の記事を。
エースがつける背番号は?
よく「バスケのエースがつける背番号は?」という疑問を持たれている方がいらっしゃいますが、結論から言えば、野球やサッカーのように、この背番号の人がエースという習慣はありません。
しかし、傾向というものはありますので、そちらを紹介します。※あくまで4〜18番の場合です。
4番
キャプテンがつける背番号。一番上手い選手がつけている可能性も高いため、エースがよくつけているとも言えます。ポジションとしては、まとめ役となるため、ポイントガードの選手が多いです。
5番
副キャプテンが大抵つける背番号です。 ポジションの傾向はありませんが、ガードの選手が多いイメージです。
6番
なぜかシューティングガードの選手が多いです。
7番
なぜかエースがこの番号をつけていることが多いです。ポジションとしてはスモールフォワード。点取り屋です。
8番
センターがつけていることが多いです。
15番 or 18番
スタメンでこの背番号をつけている選手がいたら、下級生エースの可能性があります。先輩に背番号が渡った後にもらうため、ベンチの一番端の番号をつけていることがあります。
しかし、ここでお伝えしたように、背番号はあくまでも傾向でしかなく、何番をつけても良いので、特に何か決まりがあるわけではないことを覚えておくと良いでしょう。
有名な選手の背番号紹介
では、これから自分の背番号を決めるという場合の参考にしていただくために有名な選手がつけていた背番号をご紹介します。
23番
バスケの世界ではとてつもなく有名な番号です。そう、バスケの神様マイケル・ジョーダンがつけていた番号です。彼よりも先にバスケを始めていた兄が45番をつけていたので、兄の半分以上は上手くなりたいという思いから23番にしたという話はあまりにも有名です。また、最近ではレブロンジェームズがマイケル・ジョーダンに憧れて、この背番号を背負っています。
34番
なぜかインサイドの名プレーヤーが多い背番号です。ジョーダンと同時代に活躍した、アキーム・オラジュワン、チャールズ・バークレー、シャキール・オニール、ポール・ピアース、レイ・アレン、ヤニス・アデトクンボなど、歴代でも錚々たるメンバーがつけていることがわかります。
3番
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34番とは違い、ガードのプレーヤーの名選手が多い背番号です。一番有名なのは、アレン・アイバーソン。そして同じくらい有名なのが、ドウェイン・ウェイド、クリス・ポールです。NBAチャンピオンにも輝いた、ベン・ウォーレス、中国でもプレーした、ステフォン・マーブリーもこの背番号をつけていました。
13番
ポジション問わず、特徴的で得点力のある選手がつけていた番号です。代表格は2人しかいませんが、ウィルト・チェンバレンとジェームズ・ハーデンというスタッツ(個人成績)がお化けのような選手です。ウィルト・チェンバレンはNBAの試合で歴史上唯一1試合で100点を記録した選手であり、その他のNBA記録を多数保持する、伝説の選手です。ジェームズ・ハーデンは現代バスケで強烈な存在感を放っているヒゲモジャの選手です。
最後に
いかがでしたでしょうか。文中にもお伝えしていますが、バスケの場合、背番号がポジションとリンクしていることも少なく、エースの背番号というものもあまり存在しません。
また、最近では好きな番号をつけても良いというルールに変わったため、今後はもっと背番号と役割はリンクしなくなっていくでしょう。
しかし、ルールの歴史や有名な選手を知ることで、観戦やプレーがもっと楽しくなることでしょう。
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