バスケットボールといえば、紛れもなくアメリカ発祥のスポーツであり、競技人口もファンの人口も世界でトップを争うほどの競技あると言われています。
英語では、「basketball」と書き、「バスケットボール」と呼ぶのは、みなさんご存知かと思いますが、
日本語(和名)では?中国語は?スペイン語は・・・?と考えたことありますでしょうか?
そこで今回は、いろんな国の言葉で表現した「バスケットボール」について、表記の仕方や読み方についてご紹介します。
日本語(和名)でバスケは「籠球」
ではまず、本題の日本語(漢字)でバスケットボールはなんと書くのかと言うと、一般的には「籠球」と書きます。
漢字の意味と読み方
バスケットボールの和名である「籠球」は「籠 = かご」の意味であり、「球 = ボール」なので、そのままバスケットボールを表しています。漢字の読み方は「ロウキュウ」と読みます。
籃球と表現することも
和名としてのバスケットボールは、「籃球」と記載されることが稀にあり、こちらは「ランキュウ」と読みます。
しかしこれは後述する中国語の影響を強く受けている言葉であり、日本語の形で表現する際には、「籠球」が一般的です。
アジア圏の言葉での「バスケ」
日本語以外の「basketball」の表現について色々見ていきましょう。
中国語
中国語でバスケットボールは、「篮球」と書き、「ランチュウ」と読みます。
先述した一般的ではない和名の「籃球」はこの影響を強く受けていることがわかると思います。ちなみに、中国ではバスケットボールが非常に盛んであり、人口も多数いるため日本人以上に身体の大きな選手が生まれやすく、特に男子バスケットボールでは日本代表の壁となる存在です。
韓国語
韓国語でのバスケは「농구」と表記し、「ノングー」と読みます。
日本の隣の国であり、時差もないため行ったことのある方が多いのではないでしょうか。韓国でもバスケはメジャーなスポーツであり、人口は日本よりも少ないのですが、比較的ガッチリとした体格の選手が多く、常にフィジカルな戦いを挑むような選手が多いイメージです。
タガログ語(フィリピン)
フィリピンで話されているタガログ語において、「basketball」と表記し、「バスケットボル」と読みます。
表記は英語そのままなので、わかりやすいですし、読みもカタカナにすると「ー」がなくなっているように見えますが、実際の言葉にするとそこまで違いがありません。また、フィリピンは英語も公用語として話されており、国内でもバスケの人気が非常に高いため、英語で話をしても通じるでしょう。
余談ですが、フィリピンの英雄であるボクシングの伝説的な世界チャンピオンであるマニー・パッキャオは、自国でプロバスケットボールチームに最も身長が低く、最も年老いたルーキーとしてドラフトされ、コーチ兼選手として活動していたタイミングがあり、ボクシングの試合が迫っている時期にバスケをして怪我をしてしまったことのあるほどバスケ好きです。しかし、プロバスケットボール選手としての才能はあまりなく、興業としての出場がメインだったとされています。
ベトナム語
ベトナム語でバスケットボールは、「bóng rổ」と書き、読み方としては「バァウンゾー」と発音します。
多くの日本人にとって、なかなか読めない言語であるベトナム語ですが、ベトナムでのバスケットボールの人気も年々向上しています。2000年代中盤に入るまで、ベトナム国内でのバスケットボールの人気は地を這うような低空飛行でしたが、2011年に「Saigonheat(サイゴンヒート)」というプロチームが誕生し、ASEAN諸国の大会などで活躍したため、学生スポーツも含めて、バスケットボールの国内人気が爆上がりしました。今では、トップのサッカーに次いで、バスケットボールが人気だとされています。
タイ語
タイ語では、バスケットボールを「บาสเกตบอล」と表記し、「バッケボール」と発音します。
タイ語を勉強したことがない方には一生読めなさそうな文字ですが、バスケットボールと言う単語の発音は英語に非常に近いですが、「ス」をあまり発音しません。タイにもプロリーグはありますが、観戦経験のある方々の感想は、非常にレベルが低いのだとか。しかし、アジアの中でもバスケが強いフィリピンに競ることもあるため、一概に全員のレベルが低いわけではないのかもしれません。
ペルシア語
ペルシア語でバスケットボールは、「بسکتبال」と記載し、「バスケットバル」と読みます。
多くの日本人にとっては、呪文にしか読めないかもしれないこの表記で、英語に非常に近い発音をするのだそうです。ちなみにペルシア語は、イランやイラク、アフガニスタン周辺の国で使われており、このあたりの国々の人々は、非常に屈強で大きな体をしている選手が多いことで有名で、アジア大会でも上位に食い込んできます。ただし各国の情勢が落ち着かないこともあり、国際大会にそもそも出られないという自体も残念ながら起きてしまうような国でもあります。
ヒンディー語
ヒンディー語でバスケットボールは、「बास्केटबॉल」と書き、「バァスケットボール」と読みます。
カタカナにすると英語と少し違うように感じますが、実際の発音は英語とほぼ変わらないと行っても過言ではありません。ヒンディー語は、インドやネパールあたりを中心に使われており、世界人口の中でも相当な人数を占める言語です。ただし、インドはイギリスの植民地だった歴史があるため、ヒンディー語だけではなく英語も公用語としているようなので、街中ではヒンディー語を使わなくても問題がないかもしれませんが、ヒンディー語に出くわした時にはなかなか読めないような言語でもあります。
アジア以外の言葉で「バスケ」
では、アジア以外のよく使われている言葉での「バスケットボール」を見ていきましょう。
スペイン語
スペイン語でのバスケットボールは、「baloncesto」と表現し、「バロンセスト」と読みます。
アメリカにもスペイン語しか話せない人々がいたり、チリやアルゼンチンなどの南米でも使われています。
スペインもアルゼンチンもサッカーが有名ではありますが、バスケットボールも世界ランク1位になったり、世界大会で優勝したりするほどの超強豪国です。NBAのガソル兄弟やサージ・イバカ、ジノビリなどの母国語は、スペイン語となります。また、スペインのレアル・マドリードやバルセロナも参加しているユーロリーグは、NBAに次いで世界で2番目のレベルの高さのリーグと言われています。
ポルトガル語
ポルトガル語でのバスケットボールは、「basquetebol」と記載し、「バスケットボール」と読みます。
ポルトガル語はスペイン語と非常に似ているとされていますが、バスケットボールという単語に関しては、非常に英語に似ています。
ブラジルとポルトガルとアンゴラあたりがバスケの世界でのポルトガル語圏では有名かもしれません。ポルトガル語圏では圧倒的にブラジルでバスケが盛んであり、ブラジルのバスケのレベルは、世界ランクでトップ10常連になるほどです。1960年代には、世界選手権で優勝も経験しており、オリンピックやW杯には当たり前のように出場してくるため、ナショナルチームの大会では要チェックです。スプリッター、ヴァレジャオ、バルボサがポルトガル語圏(ブラジル)出身の有名選手といえ、現役のNBA選手では、八村塁とチームメイトのラウル・ネトがブラジル出身です。
イタリア語
イタリア語でのバスケットボールは、「pallacanestro」と表記し、「パッラカネストロ」と発音します。
2004年にオリンピックで銀メダルを取った経験もある国であり、国内リーグはサッカーと同じく「セリエA」と呼ぶリーグがトップリーグです。現役NBA選手としては、ベリネッリ、ガリナリが有名です。国際大会で上位に食い込むこともあるのですが、チームとして好不調の波が非常に激しく、ベスト4あたりまで勝ち進める場合と、予選リーグなどで敗退する場合があります。
フランス語
フランス語でのバスケットボールは、「basketball」と表記し、「バスケットボール」と発音します。
英語とほぼ同じです。
フランス国内のリーグも盛り上がっていますが、NBAにも多くの選手を排出しており、あまり目立つ国ではありませんが、世界大会でも連続でメダルを獲得しているチームになります。有名な選手では、トニー・パーカー、ボリス・ディオウ、イアン・マヒンミ、ルディ・ゴベアなどが挙げられます。
ドイツ語
ドイツ語でのバスケットボールは、「basketball」と表記し、「バスケットバール」と読みます。
こちらも英語とさほど変わりません。国内のバスケットボールも盛んであり、世界ランクもそこそこ高いところに位置していますが、他のヨーロッパ勢に押されて、なかなか国際大会に出られないという状況が続いてきた国です。しかし、国際大会に出場した際にはベスト8以上にはほぼ確実に残っている国で、強豪と呼べるでしょう。代表的な選手としては、ダーク・ノビツキー、ショーン・ブラッドリー、デニス・シュルーダーなどが挙げられます。
ロシア語
ロシア語でバスケットボールは、「баскетбол」と表記し、「バスケットボール」と読みます。
文字は大きく違いますが、読み方はほぼ同じです。
ロシアはソビエト連邦時代から世界的に見てもバスケットボールの超強豪国であり、常にアメリカと世界の覇権を争っているような存在でした。ロシアになってからは苦しむ時期もありましたが、2012年にはロンドンオリンピックでメダルを獲得するなど、古豪復活のような兆しが見えています。選手としては、アンドレイ・キリレンコが世界的にも知られている存在です。ただし、オリンピック連盟などからロシアという国全体が追放されているような状態であるため、今後の世界大会への出場がどうなるかは不明です。
最後に
では、この記事で紹介した世界各国の「バスケットボール」について一覧にしておきます。
- 籠球(日本語/和名)
- 篮球(中国語)
- 농구(韓国語)
- basketball(タガログ語)
- bóng rổ(ベトナム語)
- บาสเกตบอล(タイ語)
- بسکتبال(ペルシア語)
- बास्केटबॉल(ヒンディー語)
- baloncesto(スペイン語)
- basquetebol(ポルトガル語)
- pallacanestro(イタリア語)
- basketball (フランス語)
- basketball(ドイツ語)
- баскетбол(ロシア語)
もちろん、世界にはさまざまな言語があり、これ以外にもバスケットボールを表現する言葉はあるでしょう。
しかし、上記の言葉を覚えるだけでも、世界のほとんどの人とバスケットボールという単語でコミュニケーションが取れるのではないでしょうか。
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