バスケットボールの観戦を始めると、「ペイントエリア」という単語がよく出てきます。
なかなか初心者にとっては、聞き慣れない言葉かと思いますので今回は「ペイントエリア」の意味と使い方をご紹介します。
この記事を読むと、
- ペイントエリアとは何なのか?
- ペイントエリアが関連する言葉の使い方やパターン
を知ることができます。
そもそもペイントエリアとは?
まず、バスケットボールにおける、「ペイントエリア」とは何なのかについてご紹介していきます。
3秒ルールとペイントエリア
バスケットボールのコートにおいて、3秒ルールが適用される範囲のことを「ペイントエリア」と呼んでいます。2021年のバスケットボールのルールでは、エンドラインとフリースローラインとそれを結ぶ線が全て直角で交差している形になっており、ペイントエリアは「長方形」になっています。
なぜペイントエリアと言うのか
このペイントエリアですが、日本語のルール上は「制限区域」という表現も使われています。
では、なぜペイントエリアと呼ばれているのかというと、プロの試合のコートなどでは昔から制限区域を別の色で塗りつぶすデザインが使用されており、「制限区域」と呼ぶよりも「ペイントエリア(塗りつぶされたところ)」と表現した方が、視覚的にもわかりやすかったため、一般的にペイントエリア(塗りつぶされているエリア)と呼ばれるようになったと言われています。
ペイントエリアのルールと変遷
ペイントエリアに関連するルールが実は複数あることをご存知でしょうか?そのルールのご紹介と、ペイントエリアの変遷についてご紹介します。
3秒ルール
3秒ルールは、FIBAルールでも採用されておりバスケットボールの歴史の早い段階から存在しているルールです。
オフェンス側の選手が、攻撃するゴールの真下のペイントエリアに3秒以上入っていると、相手ボールになるヴァイオレーションとなるルールです。3秒ルールの詳細はこちらの記事をご覧ください。
ディフェンス3秒ルール
ディフェンス3秒ルールとは、2021年現在ではFIBAルールでは適用されていませんが、NBAで導入されているルールです。
守っている側のゴールの真下のペイントエリア内にディフェンスの選手が3秒以上滞在してはいけないというルールになっており、オフェンス側のチームにフリースローが与えられるルールになっています。
バスケのルールはNBAからFIBAルールに浸透することも多いですので、今後FIBAルールにも適用される可能性もあるかと思います。
ノーチャージエリア
ペイントエリア内のゴール下に、「ノーチャージエリア」と呼ばれる、基本的にオフェンスファウルがコールされないエリアが設置されています。
ペイントエリア内にありますので、ノーチャージエリアであっても、3秒ルールも適用対象になります。
フリースロー
フリースローでも、ペイントエリアが関連するルールが規定されています。
フリースローを獲得した選手の一連のフリースローの最後の一本が放たれた際、リバウンドポジション(ペイントエリアの横)に並ぶ選手は、シューターの手からボールが離れるまでは、ペイントエリア内に入ってはいけません。
また、シューターについては、ボールがリングに触れるまでは、ペイントエリアに入ってはいけないことになっています。
ペイントエリアの変遷
ペイントエリアは、フリースローの位置を表現するために、バスケットボールの歴史の初期段階から存在はしていました。
そこから、「ゴール付近にオフェンス側の選手がずっといると有利すぎる」ということがわかり、3秒ルールが加わり、ペイントエリアが明確に意味を持つようになりました。
その後、NBAでノーチャージエリアと長方形のペイントエリアがルールとして誕生し、FIBAルールへと適用され、2021年現在の世界のバスケ界で用いられているペイントエリアの形に落ち着きました。
“ペイントエリア”の単語の使い方
「ペイントエリア」という単語は、少し形を変えながら使うのが通常です。ここからは、よくバスケ経験者が使う「ペイントエリア」についての表現についてご紹介します。
ペイントアタック
「ペイントエリアに攻撃を仕掛ける」ということを表現するために、「ペイントアタック」という言葉がよく使われます。
ドライブやパス&ランなどで、ゴール下であるペイントエリアを狙うような攻撃を仕掛けると言うときに使われます。後述するペイントタッチと似ている言葉になりますし、使う場面も大体同じようなタイミングとなりますが、「ペイントアタック」の方が、「ペイント内でのシュート」をメインに考えているようなニュアンスに近いです。
TVやネットの解説などでよく聞く単語ですので覚えておくと良いでしょう。
ペイントタッチ
「攻撃のタイミングでゴールに近いところに一度ボールを動かしたい」というようなことを表現するときに、「ドライブやポストアップでペイントタッチをしたい」というような形で使われます。
ボールをペイントエリアに触れさせるという意味になり、「ペイントアタックを仕掛けたい」とほぼ同義にはなりますが、ペイントアタックがゴール下のシュートを増やしたいという意味が強いのに対し、ペイントタッチの方は、「キックアウトからの3Pシュートなどを狙いたい」など、「ペイントエリアからの展開を軸にする」という意味が少し強くなる表現です。
ペイントエリアを堅める
ディフェンス側のチームがゴール付近にディフェンスを寄せて守る際に、「ペイントエリアを堅める」という形で表現します。オフェンス側は基本的には堅めないため、ディフェンス側の単語であることは覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまでの話をまとめると
- ペイントエリア = 制限区域(3秒ルール適用エリア)
- さまざまな表現がある
- ペイントエリアの形は時代によって少し変化している
となります。
バスケ用語の中でも非常に頻度が多い、「ペイントエリア」です。
ぜひ覚えて今後のバスケライフをより有意義なものとしてください。
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