NBAなどプロバスケットボールのチームの情報や選手の情報を見ていると、「PPP」と書かれた項目があることがあります。
専門サイトではあまり丁寧に説明してくれることもありませんので、このページではバスケにおける「PPP」について解説します。
バスケのPPPとは何を表す指標?
バスケットボールにおいて「PPP」とは「Points Per Possession」の略で、「該当する選手またはチームがどれくらいの効率で得点を取れているのか?」を表す指標です。
「Points Per Possession」を日本語に直訳すれば、「ボールを支配している(攻撃)ごとにどれくらいの得点が取れるのか?」という意味になります。
PPPの計算式は上の画像のようになっています。
分子には得点数がきます。チームのPPPを算出する場合にはチーム得点を、個人のPPPを算出する場合には個人の得点を入れます。
次に分母ですが、ここが少しややこしいです。シュートを試みた回数、フリースローを試みた回数(×0.44)、ターンオーバーをしてしまった回数を足したものが分母に入ります。分母が表しているものは、該当する選手やチームが得点を獲得しようと試みた回数を表現したものです。
この計算式で出た数字が高い方が、より効率的に得点を取ることができているということになります。
TS%との違い
PPPと似たような指標に、「TS%」というスタッツ指標があります。
「TS%」とは、「True Shooting percentage」の略で、そのまま訳すと「真のシュート確率」という意味になります。
TS%の計算式は上の画像の通りで、攻撃に関する確率を表す指標であることは変わりませんが、PPPと違ってシュートの回数のみをベースにしている点が違う点として挙げられます。
PPPはボールを持って攻撃した回数をベースにしており、TS%はシュートを狙った回数をベースにして得点確率を計算している指標と捉えると良いでしょう。
PPPはどれくらいあると良い?
PPPの説明はここまで行ってきましたが、ではどれくらいの数字がPPPとして出ていれば良いのでしょうか?
NBA選手の例を挙げて見てみます。
NBA公式サイト(nba.com)の2021-22シーズンのスタッツで1試合あたり10分以上プレイしてリスト化されている251名のうち、PPPが「1.00」を超えたのは、わずか69人。
PPP「0.85」で大体真ん中程度に該当するため、「1.00」を超えるのをエリートクラスの効率で得点が取れるプレイヤー(チーム)、「0.85」を超えるのを効率的なプレイヤー(チーム)といえるでしょう。
有名な選手をいくつか例に出すと以下のような数字になっています。
選手名 | 2021-22シーズンPPP |
---|---|
キャメロン・ジョンソン | 1.50(1位) |
ステフィン・カリー | 1.20 |
ルカ・ドンチッチ | 1.11 |
ケビン・デュラント | 1.10 |
ニコラ・ヨキッチ | 1.07 |
レブロン・ジェームズ | 1.03 |
ダミアン・リラード | 1.01 |
八村塁 | 0.71 |
まとめ
このページの内容をまとめます。
- PPPはボールを持った回数をベースにした得点効率の指標
- チームのPPPも選手のPPPも計測できる指標
- 「1.00」を超えればエリート、「0.85」を超えれば効率的といえる
です。
このページの内容を役に立てていただけたら幸いです。
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