ビクター・ウェンバンヤマは何がすごい?新世代のエイリアンの凄さを解説 | バスケ初心者用メディア【ブザビ】

ビクター・ウェンバンヤマは何がすごい?新世代のエイリアンの凄さを解説

バスケのおすすめサプリメント紹介!
※本ページはプロモーションを含みます。
※本ページはプロモーションを含みます。
\NBAが無料で観れる!/
ウェンビー NBA
スポンサーリンク

NBAドラフト全体1位でNBA入りし、NBA入り前から騒がれていた噂通りかそれ以上の活躍を見せた、「エイリアン」ビクター・ウェンバンヤマですが、パリオリンピックの舞台で日本代表とフランス代表のメンバーとして対戦することが濃厚と言われています。

そこでこのページでは、NBAはあまり観ないバスケファンに向け、新世代の怪物ビクター・ウェンバンヤマの何がすごいのかについて解説します。

スポンサーリンク

ビクター・ウェンバンヤマのプロフィール

ウェンバンヤマ
項目ウェンバンヤマ
名前ビクター・ウェンバンヤマ (Victor Wembanyama)
ニックネームウェンビー(wemby)、エイリアン
生年月日2004年1月4日
出身地フランス・
ポジションPF / C
身長224cm
ウィングスパン245cm
NBAドラフト2023年全体1位
所属チームナンテール92(LNB ProA) 2019–2021
アスヴェル・バスケット(LNB ProA) 2021–2022
メトロポリタンズ92(LNB ProA) 2022–2023
サンアントニオ・スパーズ 2023-
受賞歴等LNBチャンピオン 2022
LNBシーズンMVP 2023
LNB得点王 2023
LNB最優秀守備選手賞 2023
オールLNBファーストチーム 2023
LNBオールスターゲームMVP 2022
NBAブロック王 2024
U19 FIBA WorldCup 準優勝 2021
U19 FIBA WorldCup ベスト5 2021

このプロフィールを見て、まず驚くところは224cmという規格外の高さでしょう。Bリーグに馴染みのあるバスケファンであれば、カイ・ソット(221cm)や劉傳興(225cm)と同等の身長を誇る選手であるといえばわかりやすいでしょう。日本代表戦が好きなファンに対しては、日本代表がパリオリンピック出場を決めたFIBA WorldCup 2023のカーボベルデ代表のエディ・タパレス(221cm)よりも少し大きいと考えると理解しやすいかもしれません。

また、次に驚くのはその腕の長さ(ウィングスパン)。一般的に身長とウィングスパンは大体同じくらいになるのですが、ウェンバンヤマの場合はウィングスパンが身長よりも20cm以上長く、「おそろしく長い腕」を持っていることがわかるはずです。

そして、受賞歴と生年月日を照らし合わせてをみるとわかりますが、U19FIBA WorldCupで世界のベスト5に入ったとき、ウェンバンヤマはまだ17歳(219cm)でした。飛び級とも言える形でU19の代表チームに入り、チームを準優勝に導き、大会ベスト5に選ばれています。

また、FIBAランキング9位かつ東京オリンピック銀メダルのフランスという国の国内リーグにおいて、NBA入り直前のシーズン(当時18歳-19歳)では「得点王」と「最優秀守備選手」と「MVP」を獲得しています。このことからフランス国内最高の矛と盾であったこともわかり、非常に「インパクト」が強い選手であることが理解できます。

ウェンバンヤマの何がすごい?

ここからは具体的にウェンバンヤマのどんなところがすごい(敵チームとしては注意するべきポイント)のかを紹介していきます。

高身長でありながら速くて上手い

ウェンバンヤマの最も大きな特徴は「大きくて速くて上手い」です。漫画スラムダンクの中で山王工業の河田を記者の中村というキャラクターが「おっきくてうまいんです」と表現するシーンがありますが、まさにその表現をがそのまま当てはまるような選手がウェンバンヤマです。

一般的に小さな頃から身長の高い選手はゴール下で身体を張ってチームに貢献することをメインとするセンターやパワーフォワードとして育てられるため、スクリーナーになったりポジション争いをしたり、ボールをゴールに押し込んだりするために、スキルよりも屈強なフィジカルと身長の高さを求められて育つことが多く、「大きいがあまり上手くない」という選手が比較的多いです。

バスケにおいて身長が大きいというのはそれだけで絶対的な才能であるため、その才能を活かすために多くの選手は上手くなることよりも、身体を張るようなプレイヤーに成長していきます。

しかし、ビクターウェンバンヤマは全く違います。ドリブル(ドライブ)やステップワーク、ボールタッチのスキルは世界的なガードやフォワードの選手と遜色ないレベルで持ち合わせており、ゴール下でただボールを待つのではなく、PF/Cのプレイヤーでありながら、3ポイントラインの外側から頻繁にドライブを仕掛けてきます。

身長が大きいためステップが大きくなり「遅く見える」のですが、スキルは本物で、大幅なストライドのステップや巧みなドリブルでディフェンスを最も簡単に抜いてきます。ディフェンスがインサイドプレイヤーであれば、そのスピードやテクニックについていくことができず、ガードやフォワードの選手がついていれば最終的に高さで強引にフィニッシュされるということも多いです。

日本代表やBリーグでいえば、河村(横浜)や比江島(宇都宮)、馬場(長崎)のようなドライブやペイントアタックのテクニックをカイ・ソットが仕掛けてくると考えるとわかりやすいかもしれません。

異常な距離感でブロックできる

ウェンバンヤマの特徴の1つに高身長と機動力、長い腕を活かしたディフェンスが挙げられます。NBAでもルーキーながらシーズンのブロック王に輝き、LNB(フランスリーグ)でも最優秀守備選手賞を獲得していることからもディフェンス力の高さがわかります。

先述したように、ウェンバンヤマは「大きくて速い」ためガードやフォワードの選手にスピードで振り切られることがあまりありません。また、高身長でウィングスパンが長いため、オフェンスから見て「ウェンバンヤマ本体」が比較的遠くにいたとしても、異常な長さと機動力で3ポイントをブロックされてしまいます。

NBAのシーズン中には、相手チームのカウンターを受けウェンバンヤマ1人で2,3人と対峙するという場面もありましたが、ゴール下でまずはイージーショットをケアしながら、パスアウトされたパスに反応し3Pを防いで守り切りました。

異常な距離感でブロックを喰らうと、オフェンスの選手がそのブロックに萎縮することにもつながり、ウェンバンヤマがいるというだけで影響力を与えられるディフェンダーでもあります。

シュートレンジが広い

ウェンバンヤマは、224cmの高身長ながら一般的なバスケットボール選手よりもシュートレンジが広く、ロゴ(ハーフラインから一歩ゴールに近づいたあたり)から余裕で3Pシュートを放つことができます。

先述したように、ウェンバンヤマに対峙する選手のほとんどがインサイドのビッグマンであり、ウェンバンヤマのドライブに基本的に対応することができないため多くの選手が引いて守るということを選択することになります。しかし、そうなったときに何の躊躇もなくウェンバンヤマは3Pシュートを放つことができ、一般的な選手と同等レベルで3Pを決めてきます。

NBAのルーキーシーズンとなった2023-24シーズンでは確率こそ低いものの、1試合平均5.5本の3Pを放ってきます。これは近いポジションでプレイする八村選手の倍以上の3Pシュートの試投数となっており、ウェンバンヤマのプレーエリア及びシュートレンジがどれだけ広いのかという証明にもなるでしょう。

日本代表やBリーグでいえば、富永や岸本(琉球)のようなシュートレンジで劉傳興がバンバンシュートを放ってくると考えると理解しやすいかもしれません。

ウェンバンヤマの弱点

さて、ここまでウェンバンヤマがどれだけすごいプレイヤーなのかを紹介してきました。しかし、ウェンバンヤマはパリオリンピックの時点でまだ20歳のプレイヤーであり、完璧なプレイヤーであるわけではありません。現時点でのウェンバンヤマの弱点や攻略できるかもしれないポイントを紹介します。

パワー勝負は得意ではない

身長224cmという大きさを誇る一方で、体重が公式記録で95kgしかないとされておりぱっと見でもわかる線の細さがあります。そのため、パワーで押し込んでくるようなタイプの選手に対しては一定の苦手意識を持っているように見られるプレーが散見されており、ゴリゴリのパワープレイや強引なドライブで身体をぶつけながらアタックするというのが、ディフェンダーのウェンバンヤマに対しては有効な手段といえます。

U19のワールドカップでもフィジカルを存分に活かしたマリに苦戦する場面も見られており、ゴリゴリプレイするのはやはり有効であろうと考えられます。

しかし、とはいってもNBAでは当たり負けしながらも最終的には高さで勝ってブロックするという場面も多く見られたため、NBA入りしてパワーアップしたウェンバンヤマにどう対処するべきなのかは世界共通の課題といえるでしょう。

シュートセレクション(シュート成功率)は良くない

ウェンバンヤマシュート成功率
出典:https://nba.rakuten.co.jp/players/1641705

ウェンバンヤマはビッグマンでありながら高スキルセットを持ち、広いシュートレンジを誇ります。また、先述したようにパワー勝負を嫌う傾向があるため、ポストプレイよりも3Pラインの外側からのドライブやショットを選択することが多いです。

絶対的な高さがありかつゴールから遠いところでシュートを放てることから、ほぼ確実にブロックされることなくシュートを放てます。しかし、その経験からか他のビッグマンよりも遠いところや難しいセレクションからシュートを放つことが多く、多少シュートセレクションが悪くてもシュートを放ってしまうという傾向があります。

その結果、絶対的な高さとスキル、シュートレンジがありながらも実はシュート成功率が悪く、FG 46.5%、3P 32.5%というスタッツがNBAのルーキーシーズンの結果となりました。この数字は2023-24シーズンの八村塁よりも悪く、得点効率という面では実はそれほどでもないプレイヤーであるといえます。

ファウルトラブルに陥りやすい

ウェンバンヤマの弱点の1つとしてファウルトラブルに陥る機会が多いことが挙げられます。もちろん、まだ20歳の若いプレイヤーであるため、今後どんどんとコントロールすることを学んでいくと考えられますが、これまでの試合では意外とファウルトラブルに悩まされている選手です。

U19 WorldCupでは、準々決勝、準決勝ではファウル4つ、決勝のアメリカ戦では5ファウルで退場しています。また、NBAのシーズンデビュー戦でもファウルトラブルに陥る姿が目撃されています。

とはいってもシーズン全体で見れば1試合平均2回程度のファウルに収まっているため、常にファウルをコールされるプレイヤーというわけではありませんが、比較的大切な試合や気合が入る試合ではムービングピック(スクリーン時のファウル)やディフェンスでヘルプした際の接触でのファウルをコールされています。

先述したようにウェンバンヤマは異常な距離感からもブロックできるため、本人も無理してヘルプでブロックに行く場面も見られており、対戦相手からするといかにしてウェンバンヤマからファウルを引き出してベンチに下げさせるかも1つの戦略となるはずです。

ゴベアとのツインタワーは強烈すぎる

チームの戦術上実現するかは不透明ですが、フランス代表にはNBAでも長らく活躍しているルディ・ゴベアがいます。ゴベアは216cm、ウィングスパン235cmの高さと長さを武器にディフェンスやリバウンドで活躍するタイプのゴリゴリのセンタータイプのプレイヤーであり、ゴベアのプレーエリアがそこまで広くないというプレースタイルの違いからウェンバンヤマとの共存も可能と思われます。

もし、パリオリンピックでウェンバンヤマとゴベアが同時に出場するような場面があるとすれば、NBAにはあるディフェンス3秒ルールがない状態で、NBAのブロック王(2017と2024)が同時に並ぶという状況が誕生し、相手チームがペイントからの得点を諦めるような状況が発生する可能性が考えられます。

ウェンバンヤマとゴベアが同時出場しない戦術だとしても215cmオーバーのブロック王が交代で出てくるため、フランス代表相手にペイントエリアで得点を取るということが非常に難しくなるはずです。怪我さえなければおそらくこの2選手は順当に代表入りすることが考えられ、対戦する日本代表にとっては厳しい戦いが予想されます。

まとめ

ウェンバンヤマは規格外のサイズがありながら、これまでのバスケの常識であった「大きいけど上手くない、速くない」というビッグマンの常識と違い、「大きくて上手くて速い」という異質かつ異常とも呼べるようなプレイヤーです。

おそらくNBAを見慣れていないバスケファンの方は驚くことが予想されますが、ウェンバンヤマ擁するフランス代表相手にどこまで戦えるのか注目しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました