バスケはよく身長の高い人が有利ということが言われます。
同じテクニックや身体能力であれば、身長の高い選手が選ばれることが多いため、これは事実と言えるでしょう。
2020年のウインターカップで優勝した仙台大明成高校のスタメン平均が190cmを超えていたことから見ても、大きい選手というのをある程度有利と見ていることは事実です。※日本人男性の平均身長は171cm程です。
そして、プロバスケ選手となればさらに大きな選手が多くなります。
そこで今回は、そんなプロバスケ選手の中でもさらに大きな長身選手たちをご紹介していきます。世界的な大男たちをご覧ください。
NBAの現役長身選手
まず、NBAの現役長身選手たちをご紹介していきますが、その前にNBA選手の身長について一つご理解をいただきたいのが、2019-20シーズンから、NBA選手の公式身長は裸足状態での身長となりました。それまでは、靴を履いた状態での身長を公式サイズとしていたため、現役選手たちは歴代に照らし合わせた場合には、少し高くなるはずですが、どれくらい高くなるのかは明確には不明なため、公式サイズでご紹介します。
1.タッコ・フォール
2021年1月時点での現役NBA選手の中での最長身選手がセネガル出身でボストン・セルティックス所属(2way契約)のタッコ・フォールです。
八村塁と同じ年にNBA入りし、シューズなしでの身長が226cm、非公式のシューズありでの身長が231cmだったそうです。シューズありの身長が公式ででていれば、歴代でも最長身の選手(タイ記録)になります。
ちなみに、スタンディングリーチ(立って手を伸ばした高さ)が311cmであり、靴のサイズは22(40cm)だそうです。
※ゴールの高さは305cm。ちなみに、YouTubeには彼が背伸びの状態でダンクをしている映像が数多く投稿されています。
2.ボバン・マリヤノビッチ
現役NBA選手の中でも長身選手として有名なのが、ダラス・マーベリックス所属のボバン・マリヤノビッチです。
セルビア出身のボバンは、タッコ・フォールがNBAにやってくるまでは最長身選手でした。身長は221cmで、ウイングスパンが234cmもあり、彼も背伸びでダンクしているシーンが何度も映像として残されています。
3.クリスタプス・ポルジンギス
ボバン・マリヤノビッチと同じ身長なのが、ラトビア出身のクリスタプス・ポルジンギスです。221cmの身長ながらガードのようなプレイができ、身体の線も細いですが、スリーポイントも得意です。
ポジションはセンターとして登録されることも多いですが、プレイスタイル的にはPFやSFが近いでしょう。ユニコーンの愛称で知られており、上位2選手よりも器用で上手いというような印象で、デカさだけが武器ではない選手です。
八村塁選手のNBAデビュー戦でマッチアップしたことでも話題になりました。
4.ボル・ボル
八村塁と同じ年にNBA入りした大器で、デンバー・ナゲッツ所属で身長は218cmです。
南スーダン出身で、後述しますが父がNBA歴代最長身選手として有名です。ポジションはセンターですが、身体の線は細く、タッコ・フォールやボバン・マリヤノビッチのような完全なセンタープレイヤーという形ではなく、どちらかといえば、クリスタプス・ポルジンギスに近いようなイメージの選手です。非常に腕が長く、ウイングスパン(両手を広げた長さ)が234cmあります。
NBA歴代長身選手
では、NBAの歴史上最も身長の高い選手4選手をご紹介します。
1.ゲオルゲ・ムレシャン
NBA歴代最長身(タイ記録)の選手であり、公式身長は231cm。
ルーマニア出身でNBAでは5シーズンほどプレイし、MIPを獲得するなど活躍をしました。身長をフィートで表記すると7フィート7インチ(7 ft 7 in)のため、それにちなんで背番号77をつけていたとされています。ちなみに、両親の身長は一般人並みであり、巨人症であることも知られています。
2.マヌート・ボル
先述したボル・ボルの父親で、NBA歴代最長身(タイ記録)の選手のもう片方がマヌート・ボルです。
スーダン南部の世界最長身の民族のディンカ族の1人であり、父親も母親も2mを超えていたと言われています。ウイングスパンが脅威の259cmもあり、その長さを活かしたディフェンス力(主にブロック)を武器にしていた選手で、NBA史上唯一、キャリアを通じて得点よりもブロックの数が多い(1599得点,2086ブロック)選手となっています。
ゲオルゲと同じ身長ながら、マヌート・ボルは、NBA史上最低身長(160cm)のマグジー・ボークスと同時にプレイしたことから、長身選手としては、マヌート・ボルの方が印象に残っているという人が多いです。
3.ショーン・ブラッドリー
ドイツ出身でダラス・マーベリックスで主に活躍した長身選手がショーン・ブラッドリーです。
身長229cmでしたが線が細く、ディフェンスで低評価を受けることの多かった選手です。
ポスタライズ(上からダンクされるなど、ハイライトプレイの餌食になること)されることが非常に多く、同時期のスター選手のハイライト映像に、ダンクされた側として多く登場することでも有名です。
また、そういった経緯もありよくディフェンスファウルをコールされるため30分以下の出場時間で平均ファウル数は4以上となっていました。怪我が多く、キャリア晩年はベンチを温めていました。
両親も身長が高く、遺伝的に大きくなったと言われています。(父親2m超え、母親180cm超え)
4.ヤオ・ミン(挑 明)
中国出身で、殿堂入りも果たしている長身選手がヤオ・ミンです。
229cmの長身ながら、ステップワークがうまく、技巧派のセンターとして活躍していました。また、アジア選手のNBA進出にも大きく貢献しており、アジアバスケを語るうえでは欠かせない選手となっています。
両親もバスケ選手で、父親が208cm、母親が188cm、出生時に5kgほどあったと言われています。
13歳で200cmを超えたと言われており、17歳でプロバスケ選手として契約をしています。
怪我が多く、NBAは10年弱のキャリアでしたが、現役中のインパクトや愛されるキャラクターから、ヒューストン・ロケッツの永久欠番と殿堂入りになっており、現在は中国バスケットボール協会の会長を務めています。
日本歴代最長身選手
では、NBAだけではなく日本での長身選手についても言及しておきます。
1.岡山恭崇
熊本県出身のバスケ選手で、大学からバスケのキャリアを始めながら日本代表として活躍し、NBAに日本人で初めてドラフトされた経験をもつ、230cm(諸説あり)の大男が岡山恭崇です。2021年現在、存命中の日本人としては最長身とされています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
2.菅谷徹
2020年現在、現役でプレイしている選手として日本人最長身とされているのが、富山県出身の菅谷徹です。
身長215cm(一部では220cm)で、中学3年生の時点で2mを超えていたとされており、現在は黒田電気に所属しています。日本代表には選ばれていませんが、高校大学と全国大会に出場しています。ちなみに、親戚に女子バレーボール歴代最長身の塚原佳代子がいます。
3.ソン・ミンミン(孫 明明)
実はこの記事で紹介する選手として一番身長が高いのが、ソン・ミンミンです。
身長が236cmあり、中国出身であるためヤオ・ミンの再来(ヤオとは3-4歳差)と騒がれましたが、NBAチームとは契約できず、bjリーグ時代の浜松・東三河フェニックスと契約して日本でプレイしました。
そのため日本国内でプレイしたバスケットボール選手としての最長身選手は、ソン・ミンミンとなります。
2013年に結婚した妻がハンドボール選手で187cmあり、2人の合計した身長が最も合計身長の高い夫婦としてギネス記録になっています。(合計:423.47cm)
巨人症との関係
ここに記載した選手の一部は、巨人症(先端巨大症)と呼ばれる、成長ホルモンの以上分泌の影響によって身体が大きくなったと言われています。
特に、両親の身長が大きくなかったり、顔や手などの身体の先端が巨大になってしまっている選手たちは、成長ホルモンの以上分泌の影響が強いと言えるでしょう。
巨人症(先端巨大症)の詳細は、医師の記事などに譲りますが、成長ホルモンの以上分泌によって身体の成長が異常に起こるだけではなく、大人になってからは骨の変形などが起こって顔などが変形し、顎が突出したり、視覚機能が低下したり、心臓が肥大して機能が低下したりする可能性が高くなります。
そのため、適切な治療を受けなければ短命になることが多いというのもまた事実なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
長身の選手が多いバスケの世界でも特に身長の高い選手たちをご紹介しました。
これを見て、あなたは羨ましいと思ったでしょうか?それともこんなに高いと不便そうと思ったでしょうか?
バスケで活躍するにはある程度欲しい身長でも、流石にここまであるとなかなか生活にも支障が出そうですよね。
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