カーメロ・アンソニーはどこが凄かった?稀代のスコアラーの凄さを解説 | バスケ初心者用メディア【ブザビ】

カーメロ・アンソニーはどこが凄かった?稀代のスコアラーの凄さを解説

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世界最高峰のNBAという舞台にたった選手は、やはり世界最高の選手たちです。そんな中でも燦然と輝くのがスコアラーと呼ばれる「得点力」のある選手。

歴代のスコアラーの中でも1つの時代と記憶に残っており、引退した今もファンが多いプレイヤーがカーメロ・アンソニーです。そこでこのページでは最近カーメロ・アンソニーを知ったファンに向けて、カーメロ・アンソニーが何が凄かったのか?について選手としての特徴を踏まえて解説します。

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カーメロ・アンソニーの功績

カーメロ・アンソニーがどれほど凄かったのかは、現役時代のカーメロを知らない人でも彼が残した功績を見ることで理解できるはずです。

ポジション:SF / PF
身長:203cm(201cm-206cmまで登録時によって差がある)
ドラフト:全体3位(2003年)

大学時代(シラキュース大)
  • NCAAトーナメント優勝(1年次)
  • MOP(NCAAトーナメントMVP)(1年次)
  • NCAA新人王
  • オールアメリカン2ndチーム
  • カンファレンス1stチーム
  • カンファレンス新人王
プロ時代(NBA)
  • 得点王(2013)
  • オールルーキー1stチーム(2004)
  • ルーキーチャレンジMVP(2005)
  • 10× NBAオールスター
  • 2× オールNBAセカンドチーム
  • 4× オールNBAサードチーム
  • NBA75周年記念チーム
  • 3× USA最優秀バスケットボール男子選手
  • 1× オリンピック銅メダル
  • 3× オリンピック金メダル(3連覇)
  • 1× 世界選手権(現W杯)銅メダル
  • 世界選手権ベスト5

この実績を見てもわかるように、バスケットボール王国アメリカの歴史の中でもこれほどの実績を誇る選手はなかなかいないほどのスタープレイヤーです。

特にマーチマッドネスとも呼ばれる大学バスケのトーナメントを1年生エースながらチームを優勝させ、MVP(MOP)に輝いたことで全米に名前が知れ渡しました。また、NBAでは優勝の機会に恵まれませんでしたが、オリンピックでは3連覇(男子史上初)しており、NBAだけでなく世界的にも知名度及び人気を獲得した選手となりました。

カーメロ・アンソニーのここが凄い3選

ここからは、これだけの実績を誇ったカーメロ・アンソニーがそもそも何が突出していたのか?について紹介します。もちろんこれだけの実績を残した選手であるため数えられないほど凄いポイントはありますが、その中でも特にこれは凄いとされているポイントを3つ紹介します。

得点能力

カーメロ・アンソニーというプレイヤーは、異端とも言えるレベルで「得点能力」に選手としての特徴を全振りしたような選手です。リバウンドも平均よりも取ってはいますが、選手としての突出さでいえば得点能力(ボールをリングに通す)が圧倒的に高く、アシストもリバウンドも記録せずに得点のみがスタッツに付くという試合をいくつも行っています。

2024年3月時点でNBAの通算得点ランキングで歴代9位で、将来的にほぼ確実に殿堂入りすることが見込まれていますが、現時点で殿堂入りしていない引退選手の中で最も得点を記録した選手でもあります。

ジャブステップからのジャンプシュートや力強いドライブからのダンク、ポストムーブで相手を交わすなど、特にミドルレンジからの1on1の得点能力が異常に高く、ボールを持った状態のカーメロを完璧に止めるのは至難の業です。

1クォーターで33得点を挙げたり、ニューヨークニックスのフランチャイズ記録となる1試合62得点を叩き出すなど、ノっている試合のカーメロは本当に手がつけられないスコアリングマシーンとなります。

驚異的な身体能力

カーメロ・アンソニーの爆発的な得点能力を支えているのは、203cm(登録時によって若干差がある)の身長、108kgほど体重という比較的がっしりとした体格に加え、そのサイズの選手としては驚異的な身体能力を持っていることにあります。

カーメロ・アンソニーのプレー動画を見ればわかりますが、同一サイズ、同一ポジションの選手よりも素早い動きができており、特に異常なほど速いリリースから放たれるジャンプシュートや、シュート前の駆け引きとして行われるジャブステップ、ロッカーモーション、ゴール下でのダンクの様子からもパワフルさや俊敏さをフル活用したプレーを行っていることがわかります。

教科書のようなシュートフォーム

カーメロ・アンソニーのファンが多い理由の1つに、癖がほとんどない教科書のようなシュートフォームが挙げられます。プロのバスケ選手といっても、やはり一人一人身体の構造や動きの癖が違うため、全員が綺麗なシュートフォームでシュートを放つわけではありません。

歴代No.1の得点数を誇るレブロン・ジェームズや現代のスコアリングマシーンであるケビン・デュラント、貴公子ルカ・ドンチッチ、史上No.1シューターのステフ・カリーなどを見ても、それぞれのシュートフォームは「教科書的」な動きからは少し離れています。

しかし、カーメロ・アンソニーはバスケをやったことがある人であれば一度は思い描く教科書的な理想のフォームをほぼそのまま行っているような無駄や癖がほとんどない綺麗なフォームでシュートを放ちます。ただ綺麗なだけでなく、クイックリリースかつリリースポイントが高く、高くジャンプしてシュートを放つ姿はもはや芸術の域に達していました。

カーメロ・アンソニーが優勝できなかった原因

これだけ凄い実績を誇っていたカーメロ・アンソニーであり、NBA75周年記念チーム(76人)に選ばれるほどの名選手であったにも関わらず、NBAでの優勝経験どころかNBAファイナルにすら出場できませんでした。これだけの名選手でありながらなぜチームとしての成績が芳しくなかったのかについて、よく挙げられる原因を紹介します。

得点能力に全振りしすぎている

カーメロ・アンソニーというプレイヤーの最大の特徴はここまで紹介したような圧倒的な得点能力です。特にハーフコートオフェンスでのボールを持ってからの1on1ではまともに止めるのが難しい選手ともいえます。

しかし、それと引き換えにディフェンス意識の低さやボールムーブメントの悪さ(パスをしない)という点が批判の対象となりました。カーメロは時期によってはディフェンス意識が向上したり、晩年は自分の役割を考えてプレーするという点が目立ちましたが、全盛期は「ディフェンスをサボってオフェンスの体力を残しておく」や「ボールを持ったらとりあえず自分がシュートを放つ」とも取れるようなプレーを連発していたことで、カーメロの得点スタッツは伸びるもののチームが勝ちきれないという状況に陥ることが多かったです。

チームメイトとの相性や時代との相性

カーメロは、「ボールを持ってナンボ」の選手であり、彼が活躍するためにはチームはオフェンスを止めて彼にボールを託すという必要がありました。

しかし、チームメイトには同一タイプ(ハーフコートでの1on1を得意とする)の選手がいることによって、チームとして誰にオフェンスを託すのかわからなくなったり、ラン&ガンスタイルで活きる選手がチームがいて双方の良さを打ち消しあってしまうようなチーム状況に陥ってしまうことが多く、チームの補強のミスや自分が役割やプレースタイルを変えられないことによる相性の悪さからチームが勝てないということが多い選手でした。

また、カーメロがNBA入りした時代はまだミッドレンジゲーム(3Pエリアの内側での攻撃を中心に組み立てる戦術)が中心であったことからカーメロの得意なプレーがそのまま通用する時代でした。しかし、2010年代ごろからだんだんと3Pの重要性や試投数が高まる時代へと突入したことで、NBAで勝つために必要な戦術やトレンドに変化が生じ、新しいトレンドとカーメロの得意プレーの相性が悪くなってしまったことで、チームの勝利になかなか貢献できないという状況に陥ってしまいました。

素行不良によるスタッフ・チームメイトとの不和

カーメロ・アンソニーはプレイヤーとして非常に優秀な面がありますが、オフシーズンでの調整不足によるプレーの質の悪化や、試合中の乱闘騒ぎによる出場停止処分、飲酒運転での逮捕やコーチからの指示に対して従わない、チームリーダーながら試合中にチームメイトと口論するなど、素行が良いとは言い難いエピソードがいくつか残っています。

また、NBAだけでなくアメリカ代表チームでもHCと不仲だったことが知られており、銅メダルを獲得することになるアテネオリンピックではほとんど出場機会がもらえませんでした。

NBAで優勝するためにはチームメイトとの関係性やコーチ、スタッフとの関係性は非常に重要になりますが、そういった面で周囲から嫌われる一面を作ってしまっていたという点もカーメロが優勝できなかった原因といわれています。

まとめ

ここまで紹介してきたように、カーメロ・アンソニーはNBAでの優勝こそ成し遂げられませんでしたが圧倒的な得点能力を持って世界最高の選手の1人に数えられるほどのプレイヤーです。

特に彼のジャンプシュートは芸術の域に達しており、バスケをやったことがある人なら惚れ惚れしてしまうレベルです。YouTubeでカーメロ・アンソニーと検索すれば彼のハイライトフィルムがたくさん出てきますので、この機会にぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

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