いよいよ日本(沖縄)を含めた複数の国を跨いで始まる2023年のFIBAバスケットボールワールドカップ。
東京オリンピック、サッカーW杯や野球のWBCとメジャースポーツの大きなイベントが連続していることに加え、日本代表にも期待ができること、日本も開催国の1つであることを踏まえて大きな盛り上がりが期待されます。
FIBAワールドカップでは、全てのチームがまずは一次リーグ(1stラウンド)を戦います。
そこで今回は、FIBAバスケットボールワールドカップ一次ラウンドを展望していきたいと思います。今回は一次ラウンドのグループAをみていきます。
グループA参加国
グループAに参加する国は以下のとおりです。
国名 | 略称 | ゾーン | FIBAランキング ※()内はゾーンランク | ワールドカップ出場回数 |
フィリピン | PHI | アジア(開催国枠) | 40位(8位) | 7回目 |
アンゴラ | ANG | アフリカ | 41位(4位) | 9回目 |
ドミニカ共和国 | DOM | アメリカ | 25位(7位) | 4回目 |
イタリア | ITA | ヨーロッパ | 10位(7位) | 10回目 |
グループAは、フィリピンにあるフィリピンアリーナ(Philippine Arena)とスマートアラネタコロシアム(Smart Araneta Coliseum)を会場として開催されます。
グループAの展望
FIBAバスケットボールワールドカップ2023のメインの開催国であるフィリピンが参加するグループであり、バスケットボールの人気が高いフィリピンの会場は非常に盛り上がることが想定されます。
グループAの本命は、最もFIBAランキングの高いイタリアです。しかし、イタリア代表のスコアラーとして期待されていたダニーロ・ガリナリが、昨年前十字靭帯を断裂したため、参加しないことが濃厚。そのため、グループAを圧倒することは難しいかもしれません。
グループAの見所は、2位争いです。ドミニカ共和国も非常に良いチームでありながら、フィリピンはホスト国として一気に代表を強化しており、アンゴラもアフリカ選手権で13度も優勝するなど非常に拮抗したグループになることが予想されます。
特にフィリピンは地元の莫大な声援を受けることのできるホームコートアドバンテージがあるだけでなく、NBA選手であるジョーダン・クラークソンの参加が濃厚であることから、非常にアグレッシブにプレーすることが予想されます。
イタリアの出来次第では全てのチームにグループリーグ突破の可能性があり、接戦が予想されるグループです。
グループAの注目選手
ブザビは、「初心者向け」のバスケットボールメディアとして、初心者の人でもこのチームはこの選手を注目しよう!という注目選手を各チーム1人ご紹介します。
※このページ作成時点では、各チームの選手選考が終了しているわけではありませんので、選出漏れや怪我の影響で紹介した選手が参加しない可能性があります。
イタリア – シモネ・フォンテッキオ
ダニーロ・ガリナリを欠く中で、イタリアのスコアラーの役割を期待されるのが、NBAユタ・ジャズに所属するシモネ・フォンテッキオです。
非常にバランスの良いスコアリング能力を有しており、NBAの試合でも30点以上を記録することもあるなど、1試合通して出場すれば20得点は期待できる選手です。
外からも中からも得点でき、ボールを持ったらまず得点を狙いに行く生粋のスコアラータイプの選手といえます。
ドミニカ共和国 – アル・ホーフォード
ドミニカ共和国の中心選手は、NBAボストン・セルティックスに所属するアル・ホーフォードです。
206cmのPFとして、俊敏なプレーや派手なプレーはあまり見せませんが、オフェンスでは非常に広いシュートレンジやパスセンスを見せ、ディフェンスでも対人ディフェンスに強みを持つビッグマンです。また、NBAではチーム事情から本来のPFではなくCとしてプレイする期間が長いにもかかわらず、安定した成績を残しています。
すでにベテランの年齢であり、プレーだけでなく精神的な柱としてドミニカを支えていくでしょう。
フィリピン – ジョーダン・クラークソン
今回のFIBAワールドカップのメインのホスト国であるフィリピンの注目選手は、NBAユタ・ジャズに所属するジョーダン・クラークソンです。
アメリカ出身のクラークソンですが、母親がフィリピン人であり、長い間フィリピン代表入りが期待されていましたが、国際大会の出場ルール(国籍やパスポート取得年齢等)によって、参加が認められない状況が続いていましたが、FIBAが帰化選手として登録を許可し、昨年初めて代表デビュー。
圧倒的な身体能力としなやかな動きでオフェンスを牽引できる存在です。
フィリピン代表にはBリーガーも多数在籍しているため、日本のファンも多く応援するチームの1つとなるでしょう。
アンゴラ – ブルーノ・フェルナンド
アンゴラの注目選手は、NBAアトランタ・ホークスに在籍するブルーノ・フェルナンドです。
206cmの体格でPFやCとしてプレーする選手で、体格とポジションの割に高い身体能力から俊敏かつパワフルな動きを見せる選手です。
3Pシュートはほぼ打つことのない選手ですが、ゴール下でのハッスルや外角でボールを受けてからのドライブなどに迫力があります。
24歳とまだ若い年齢ですが、直近で成績を落としているアンゴラ躍進の立役者として期待される選手です。
グループA – まとめ
ここまで見てきたように、グループAはイタリアが本命ですが、全てのチームに力があり、接戦が予想される「観ている側には面白いグループ」といえます。
特に、フィリピンは開催国かつBリーガーも多く、日本でもファンが多くなる可能性が高いです。そういった面でもグループAは注目のグループとなるでしょう。
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