日本のバスケットボールの世界には、ルールが統一されている
全カテゴリを含めた最強チームを決める大会があります。それが天皇杯・皇后杯です。
では、その天皇杯・皇后杯はどのようなフォーマットで出場チームが決められるのか?そもそも天皇杯・皇后杯とはどんなものなのか?
という今更人には聞けない疑問をこちらの記事でご紹介します。
そもそも天皇杯・皇后杯とは?
では早速、天皇杯・皇后杯とはどんな大会なのかということについてご紹介していきます。
天皇杯・皇后杯の概要
天皇杯・皇后杯とは、正式名称を「天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会」といい、通称オールジャパンと呼ばれている大会です。
男子の部門が天皇杯、女子の部門が皇后杯となっています。8月〜9月に男女ともにブロック予選が開始され、女子は12月までの間に決勝(グランドファイナル)を行い皇后杯を争い、男子は年を越して翌年1月に決勝を行い、天皇杯を争います。そのため年を跨ぐ非常に大規模な大会と言えるでしょう。
カテゴリやエリアを跨いだ大会となるため、「真の日本一のチーム」を決める大会と呼ばれています。
天皇杯・皇后杯のフォーマット
天皇杯・皇后杯は、ブロック予選からほぼ全てノックダウン方式のトーナメントで戦い、勝ったチームが残っていく方式です。
天皇杯・皇后杯の予選は、
- 北海道:北海道バスケットボール総合選手権大会
- 東北:東北総合バスケットボール選手権大会
- 関東:関東総合バスケットボール選手権大会
- 北信越:北信越総合バスケットボール選手権大会
- 東海:東海総合バスケットボール選手権大会
- 近畿:近畿総合バスケットボール選手権大会
- 中国:中国総合バスケットボール選手権大会
- 四国:四国総合バスケットボール選手権大会
- 九州:全九州バスケットボール選手権大会
という名前で開催されており、高校生以上のチームであれば参加が可能です。
賞金や副賞について
天皇杯・皇后杯は日本のバスケットボールの大会でも最大規模の大会であるため、優勝した場合の賞金や副賞が非常に豊富です。
2015年の天皇杯優勝チームは、
- 天皇杯
- JOC杯
- 日本バスケットボール協会杯
- 金メダル
- プレート
- ウイニングボール
- チーム強化奨励金500万円
を獲得しました。
天皇杯・皇后杯に出場する(予選を勝ち抜いて本戦に出場する)だけで、チーム強化奨励金25万円が獲得できるというほどの規模の大会なのです。
また、天皇杯・皇后杯の決勝(グランドファイナル)は、毎年テレビ中継されており、知名度向上にもつながります。
ここまで説明してきたように、高校生以上のカテゴリのチームであれば出場でき、全て一発勝負の大会になるため、高校生チームが大学生や社会人チームを倒したり、大学生がプロチームを追い詰めたりと、番狂わせやそれに近い結果が出る可能性のある大会でもあります。
天皇杯・皇后杯の出場チームはどう決まる?
天皇杯・皇后杯の出場チームの条件は、予選を勝ち抜くことだけではなく、
別のルートで出場することもできます。
その別ルートとは、
- トップリーグ(男子B1リーグ/女子Wリーグ):12チーム
- 全日本大学バスケットボール選手権大会:8チーム
- 全日本社会人バスケットボール選手権大会(2008年より):2チーム
- 全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(2008年より):1チーム
となっています。
このように、天皇杯・皇后杯の予選に当たる、各ブロック予選の9チームと合わせて、上記のチームで天皇杯・皇后杯の本戦は争われます。
注目なのは、高校生以上のカテゴリは全て出場できる大会であり、全てのカテゴリの日本トップクラスのチームが参加する部分であり、これらのチームがトーナメント形式で争うため、「真の日本一のチーム」を決める大会と呼ばれているのです。
天皇杯・皇后杯の記録は?
ではここから少し天皇杯・皇后杯を深ぼるために、過去の記録を見てみましょう。
最多優勝記録
天皇杯の最多優勝は、日本鋼管の14回、皇后杯の最多優勝は、ENEOSの25回となっています。
連覇の記録は、天皇杯は日本鋼管の6連覇、皇后杯はENEOSの8連覇となっています。
ちなみに、最多連続決勝出場は、天皇杯ではアイシンの7回連続、皇后杯は、シャンソン化粧品の11回となっています。
ベスト5受賞回数
天皇杯・皇后杯はベスト5が選出されますが、天皇杯のベスト5受賞最多は、佐古賢一の8回、連続最多受賞は、後藤正規の5連続です。皇后杯のベスト5受賞最多は、永田睦子・渡嘉敷来夢の10回、連続最多受賞は渡嘉敷来夢の10連続です。
最後に
ここまで説明したように、天皇杯・皇后杯は「真に、高校生以上のカテゴリで一番強いチーム」を決める大会です。
年を跨ぐほど大規模ながら、これまでバスケットボールのメディア露出が少なかったことから、意外に知られてこなかった大会です。
しかし、過去を振り返れば、田臥選手が高校生時代の能代工業が大学生を次々と倒してベスト8に入ったり、大学生が実業団やプロチームをギリギリまで追い詰めたりと決勝以外の試合でも非常にヒリヒリとした戦いが繰り広げられます。
2021年の天皇杯・皇后杯は新型コロナウイルス蔓延の影響によってなかなか会場での観戦はできないかと思いますが、次の大会以降はトップリーグのチームが参加する前の試合も含めて、会場での観戦をお勧めします。
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