2023年のバスケットボールW杯で、日本代表が過去に類を見ない活躍を見せ、自力でパリオリンピックへの出場権を獲得しました。
この活躍はテレビや新聞などでも多く取り上げられ、これまでバスケを観たことがない人にもバスケットボールが楽しまれるきっかけとなりました。
バスケットボール界の盛り上がりから、日本代表で活躍した選手を生で見ようとBリーグ初観戦の人が増えることが予想されますし、そんな初めての方でもできるだけ早く「バスケットボール自体」を楽しみたいとも思うでしょう。
そこで今回は、バスケ通ぶれる言葉10選とその使い方や場面について解説します。バスケ初心者の方がバスケ経験者から解説してもらった時に「その言葉の意味がわからない」という場合の解説としても活用してください。
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初心者でもバスケ”通”ぶれる言葉10選
さて、ここから初心者でもバスケ通ぶれる言葉を10個ご紹介します。それぞれの言葉の意味や使う場面などをできるだけ詳しく解説していますので、ご覧ください。
ファウルトラブル
「ファウルトラブル」とは、試合の早い段階で「ある選手のファウルが多くコールされてしまった状態」や「チームとしてファウル(トラブルの選手)が多い状態」を指します。
バスケでは1試合で5回ファウルをしてしまうと退場になってしまい、その試合でもう出場することができません。そのため、1試合で4回までが実質の1選手のファウル回数上限となりますが、4回までファウルをしてしまうとファウルギリギリのプレイをすることが難しくなるため、その選手をベンチに下げざるを得なくなり、チームとして痛手となります。
また、選手ファウルがチームとして多くなってしまうと、適正なポジションで選手を出場させることができなかったり、積極的なプレーをチーム全体ですることができず、ゲームプランが崩れてしまいます。
そのため、ファウルが多くなってしまっている状態のことを「ファウル”トラブル”」と表現します。ファウルトラブルの基準としては大体以下のような状態を指します。
- ファウルトラブルの基準
- 1Qまで:2回
2Qまで:3回
3Qまで:3回
4Q前半まで:4回
ファウルトラブルの使い方・使う場面
バスケの試合では比較的高い頻度でファウルトラブルが発生します。そのため、先ほど示した基準に達してしまった選手がいるときにファウルトラブルという言葉を使うと覚えておくと良いでしょう。
”ファウルトラブル”の使い方
○○(選手の名前)前半なのに、もうファウル3つ目でファウルトラブルじゃん!交代で出てくる△△(選手の名前)に踏ん張ってほしい。
2 for 1(ツーフォーワン)
「2 for 1」とは、1〜3Qの終わり残り40〜50秒くらいでボールを保持しているチームが、じっくり1回攻めるのではなく、10秒前後で1回シュートを放ってしまって、Qの終わりにもう一回攻撃する時間が残るようにして2回攻撃することで得点を多くする作戦です。
バスケは1回の攻撃で24秒以内にシュートを放たなければいけないルールになっているため、1回の攻撃は最大で24秒と考えられます。
残り45秒でボールを持って10秒でシュートを放てば、相手チームがじっくり24秒を使って攻撃してきても自チームに残り11秒残る計算になります。この11秒を使ってもう一回攻撃ができる!というわけです。
なんでそんなことをするのか?は以下のような考え方からくるものです。
- 得点効率(だいたいの考え方)
- 24秒使って丁寧に攻める:得点確率 50%
15秒で早めに攻める:得点確率 40%
10秒で早めに攻める:得点確率 30%
5秒で攻める:得点確率 20%
先ほど例に挙げた残り45秒でボールを持った場合を例に挙げると以下のような計算になります。
2 for 1例(両チーム2点を狙う場合)
【自チーム】:得点期待値 1.2点
10秒で攻撃(確率30%)+11秒で攻撃(確率30%)→ 2点×30% + 2点×30%
【相手チーム】:得点期待値 1.0点
24秒で攻撃(確率50%) → 2点×50%
このように、多少1回の得点確率が低かったとしても2回攻撃することで相手の1回の攻撃よりも得点期待値を上回ることができるため、点差を詰める or 点差を離すことができる可能性が高いといえるのです。
2 for 1の使い方・使う場面
2 for 1は残り48秒を切った段階でボールを持っているチームのみが選択できる作戦です。そのため、自チームの応援をする際には時間と攻撃チームを確認すると、2 for 1が狙える場面かがわかるでしょう。
”2 for 1”の使い方
残り42秒!2 for 1狙えるよ!
ムービングピック
「ムービングピック」とは、攻撃チームがスクリーンプレイで攻撃しようとした際に、スクリーナーがスクリーン中に動いてしまい、ファウルを取られてしまうことを指します。「イリーガルスクリーン」と呼ばれることもありますが、バスケを知っている人はムービングピックを使うことが多いです。
ムービングピックがコールされるのは、攻撃中のチームのみでありコールされれば自チームの攻撃権を失うだけでなく、スクリーナーのファウル回数が増えてしまうため単純にボールを失うよりもダメージが大きいことも多いです。
プロレベルの試合でもムービングピックのファウルコールは比較的多くされる傾向があるため、ムービングピックを理解できるとよりバスケ観戦が楽しくなるはずです。
ムービングピックの使い方・使う場面
スクリーンプレー(特にピックアンドロール)の場面で、ファウルがコールされ、攻撃チームが変わる場合の多くはムービングピックがコールされた状態です。
”ムービングピック”の使い方
えっ!今のスクリーンでムービングピック取られたの?
1番ポジションの選手
バスケットボールには、ポジションが5つありますが、これをバスケ通は番号で呼びます。それぞれのポジションの番号は以下の通りです。
ポジションを番号で呼ぶ場合の対応表
PG:1番
SG:2番
SF:3番
PF:4番
C:5番
ポジションをPGやSGなどと呼ばず、ポジションの番号で話をすることができれば通っぽくなります。
ポジションの番号呼びの使い方・使う場面
使う場面はそこまで縛りはなく、ポジションの言葉を離す際に番号で呼んでみると良いでしょう。
”ポジションの番号呼び”の使い方
今日の試合1番ポジション同士のマッチアップがバチバチで面白そう。
シックスマン
「シックスマン」とはスターティングラインナップには入っていないけれども、ベンチから出場して試合の状況に大きな影響を与える選手のことを指します。
他のスポーツの例えで言えば、野球の「代打の切り札」やサッカーの「スーパーサブ」のようなイメージです。
バスケは退場にならない限り1試合で何回でも交代できる為、わかりにくい点はありますがベンチから出てきて中心選手の1人として戦っている選手はシックスマンと呼べるでしょう。
シックスマンの使い方・使う場面
シックスマンとは、チームの構成・作戦上の呼び名である為、試合中だけでなくそのチームでの戦略・戦い方を語る際にスターティングメンバーではないキーマンの選手を指して話をするときに使えます。
”シックスマン”の使い方
今日の試合はスタメン同士の実力は互角だから、シックスマンの差で決まりそう。だから△△(選手の名前)には頑張ってほしい
シュートセレクション
「シュートセレクション」とは、シュートを選択するかどうかの判断のことを指します。
シュートセレクションという言葉には、「良い」「悪い」という言葉がついてきます。
シュートセレクションの判断
シュートセレクションが悪い
→誰も味方がリバウンドに入っていないのに、ディフェンスに囲まれながら3Pを放ってしまう
シュートセレクションが良い
→チームのフォーメーションの動きの中でフリーになったため、シュートを放った
このように、シュートを打った際に、その選択が良かったのかどうかを判定するような言葉としてシュートセレクションという言葉が使われます。
シュートセレクションの使い方・使う場面
シュートセレクションは「良いか」「悪いか」を検討する場面で使うため、自チームの選手がシュートを打った際に、仕方なく放った「シュートセレクションが悪い」シュートか、自チームでディフェンスを崩してフリーを作って得点チャンスと作った「シュートセレクションが良い」シュートかを話し合う時に使います。
”シュートセレクション”の使い方
さっきのシュートはディフェンスに粘られてショットクロックギリギリすぎて放っただけだから、シュートセレクションとしてはよくないシュートだった
ターンオーバー
ターンオーバーとは、攻撃時にシュートに行く前にドリブルやパスなどをディフェンスにカットされたり、ミスによって相手ボールになってしまうことを指します。
ターンオーバーが少ない方が堅実なプレーをしていることを示しており、チーム全体でターンオーバーが多い場合には試合に勝ちにくい傾向にあります。
ターンオーバーの使い方・使う場面
ターンオーバーは試合中に何度も発生しますが、数が多かったり、タイミングとしてよくない状況でのターンオーバーが発生した場合には、「多すぎる」や「ここでターンオーバーは痛い」などという形で使われることが多いです。
”ターンオーバー”の使い方
残り20秒1点差でのターンオーバーは痛い・・・
ミスマッチ
ミスマッチとは、オフェンスとディフェンスの選手同士で比較した際、身長差が結構ある場合やスピードの差が結構ある場合に使われます。
ミスマッチかどうか
身長205cmの選手を身長180cmの選手が守っている
→身長差のミスマッチがある
身長175cmのガードの選手に身長210cmのCがついて3Pライン付近で1対1になっている
→スピードのミスマッチがある
身長190cmのガードの選手に身長195cmのフォワードの選手がついている
→ミスマッチにはなっていない
ミスマッチになっているところをオフェンス側のチームがついて攻めることでより効率的に得点を決めることができます。
ミスマッチの使い方・使う場面
ミスマッチとは、試合中に何度も起こりますが、スクリーンプレーでディフェンスのマークマンが入れ替わる時に特に起こります。
ミスマッチの中でも、PGがCに、CがPGについている場合に「ミスマッチ」が強調される傾向があります。
”ミスマッチ”の使い方
ゴール下でCにPGがマークしてるミスマッチが起きてるから、そこにボール入れたい。
ペイントエリア
ペイントエリアとは、3秒ルールでオフェンス側が止まり続けることができないエリア(制限区域)のことを指しています。
なぜペイントエリアと呼ぶのかというと、プロの試合では制限区域の部分が色で塗られていることが多いため、「ペイントエリア」と呼ばれています。
ペイントエリアはゴールに一番近いエリアであるため、ゴールの近くからのシュートを中心にしてゴールにアタックしていくような攻撃の方針を「ペイントアタック」と呼んだりもします。
ペイントエリアの使い方・使う場面
ペイントエリアは制限区域とイコールであるため、相手チームが3秒ルールに違反していることをアピールする場合や、ゴールの近くにボールを運びたい(or 運ばせたくない)という戦略論を話すときに使われます。
”ペイントエリア”の使い方
相手の18番がペイントエリアの中にずっといる!3秒だろ!
Coast to coast (コースト・トゥ・コースト)
Coast to coastとは、コートの端から端まで駆け上がって得点を決めるプレイのことを指しています。
coastとは「海岸」や「岸」のことを指しており、特にアメリカでは「東海岸から西海岸(逆も然り)まで」という表現で使われています。
そこから、バスケのゴールとゴールを「岸」と表現して、端から端まで走っていって得点することを指すようになりました。
coast to coastの使い方・使う場面
coast to coastは端から端まで走って得点を取るプレイのことを指しますが、特にディフェンスリバウンドから攻撃するゴールに向かってドリブルし、1人でレイアップやダンクまで持っていくようなプレイの際によく使われます!
”Coast to coast”の使い方
リバウンドからcoast to coastでダンクした!やっぱ○○(選手の名前)は頼りになる。
まとめ
通ぶりながらバスケを楽しもう!
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