バスケットボールの試合で最も特殊な時間なのが、フリースローです。
初心者の人にとっては、「なんでさっきと本数が違うの・・・?」「いつフリースローがもらえるの?」と疑問がわく内容になっています。
また、フリースローをする選手以外はどうしていればいいのかなど、わからないことも多いでしょう。
そこで今回は、バスケの特殊な得点方法であるフリースローについてご紹介します。
フリースローがもらえる場面は?
まずは、フリースローがもらえる場面についてみて行きましょう。
シュート中のファウル
フリースローがもらえる最も基本的な場面は、シュートを放つタイミングで相手選手からファウルを受けた場合です。
シュートが決まった場合
シュートを放つタイミングでファウルを受けなおかつ放ったシュートが入った場合には、得点がカウントになり、ボーナスとしてフリースローが1本与えられます。3点シュート中にファウルを受け、3点シュートが入った場合には、3得点が決まり、プラスして1本のフリースローが与えられます。
※ルールではありませんが、海外の選手がファウルを受けながらシュートを決めた際に「エンワン!(and1)」と叫ぶのは、このプラス1点分のフリースローが貰えたこと(ファウルを受けながらシュートを決めたこと)を表現しています。
シュートが決まらなかった場合
放ったシュートが決まらなかった場合には、ファウルされた場面で放っていたシュート(2点 or 3点)の分の本数のフリースローが与えられます。2点シュート中にファウルされ、そのシュートが外れた場合には、2本のフリースローが与えられます。
シュート中のファウル以外の場合
シュート中のファウル以外にもフリースローがもらえる場面がありますので、そちらも見て行きましょう。
テクニカルファウル
テクニカルファウルを相手チームがコールされていた場合には、1本のフリースローを与えられます。
アン・スポーツマン・ライクファウル
アンスポーツマンライクファウルは、基本的に2本のフリースローが与えられます。
ただし、シュート中のファウルにアンスポーツマンライクファウルが適用されることがあり、その場合には、通常のシュート動作中のファウルと同じように、シュートが成功すれば得点をカウントした上でプラスで1本のフリースロー、シュートが失敗であれば、そのシュートで得られたであろう得点分のフリースローが与えられます。
チームファウルが溜まった場合
バスケットボールの試合は各クォーターでチーム毎のファウルをカウントするチームファウルというルールがあり、チームファウルが5個以上溜まった場合、次のクォーターに入るまでの間、チームファウルが5以上溜まってしまったチームがファウルをするたびに相手チームにフリースローが2本与えられます。
ちなみに、5個以上チームファウルが溜まったとしても、オフェンスファウルを犯した場合には、相手チームにフリースローは与えられません。
フリースローを放つ選手についてのルール
次に、フリースローを放つ際の、フリースローを与えられた選手についてのルールをみて行きましょう。
フリースローは5秒以内に放つ
フリースローが行われる際、審判からボールを渡されますが、ボールを渡されてから5秒以内にシュート(手から放つ)する必要があります。5秒以上経ったとされ、審判からコールされた場合には、そのフリースロー1本を失敗した状態(≒ヴァイオレーション)とされます。
ちなみに、NBAは5秒ルールについては特殊なルールが適用されており、5秒ではなく10秒以内に放つということになっています。
フリースローラインを超えてはいけない
フリースローの際に目印にするフリースローラインがありますが、シュートを放って、ボールがリングに触れるまでは越えてはいけません。
ラインを踏むのもルール違反であるため、リングにボールが触れる前にラインの前に出てしまったり、ラインを踏んでしまった場合には、そのシュートは失敗(≒ヴァイオレーション)としてみなされます。
リングに当たらない場合
フリースローの最後の1本(2本のフリースローをもらった場合の2本目)で放ったシュートがリングに当たらないエアボールや、バックボードのみに当たった場合には、フリースロー失敗(≒ヴァイオレーション)となり、リバウンドをとったチームがどちらかにかかわらず、相手チームボールのスローインからスタートとなります。
フェイントをしてはいけない
フリースローを放つ選手は、シュートを打つふりをするようなフェイントをかけてはいけないとされています。
ただ、これで注意されることはほぼありません。
フリースローを放つ選手以外についてのルール
初心者はあまり気にしないことではあるのですが、フリースローを放つ選手以外の選手についてのルールも存在しています。
ゴール下に並ぶ順番と人数
フリースローを行う際、リバウンドポジション(制限区域の横)に選手が並ぶのですが、フリースローを行うチームが2人、フリースローシューターの相手チームの選手が3人並ぶことができます。
並び方も決まっており、シューターと同じチームの選手は左右の真ん中に入り、その選手よりもゴールに近いところにシューターの相手チームが2人、シューターの付近にシューターの相手チームの選手が1人並ぶことができます。ちなみに、並ぶことは「権利」であるため、並ばなくても問題ありません。
シューターより後ろに並ぶ人数
リバウンドポジションに並ばない選手たちは、フリースローラインを延長したところよりも後ろかつスリーポイントラインの外で待機しなければなりません。特に並ぶ順番は指定されませんので、後ろであればどこでも問題ありません。
動き始めるタイミング
リバウンドポジションに入っている選手は、シューターがボールを手放したタイミングから、制限区域内に入ることができます。リバウンドポジションに入っていない選手は、フリースローが終わるまで、規定の部分からリングに近づいてはいけません。
これに違反した場合、ヴァイオレーションになり、シューターの相手チームがヴァイオレーションを犯した場合には、フリースローのやり直しになり、シューターと同一チームの選手がヴァイオレーションを犯した場合には、得点は認められません。
よくあるフリースローについての疑問
邪魔してはいけないのか
リバウンドポジションにいる選手がシューズをフロアに擦り付ける音でシューターの邪魔をしようとしたりする場面を見かけますが、明確にこの行為はルールで禁止されています。
ちなみに、観客が邪魔をしてはいけないというルールはありませんが、チーム関係者(ベンチと同等)と見受けられる場合、テクニカルファウルやヴァイオレーションをコールされる場合もあり得ますので、注意しましょう。
誰がフリースローシューターになってもいいのか
通常のシュート動作やファウルを受けた場合のフリースローはシューターを自分たちで決めることはできません。
基本的にはファウルを受けた選手がシューターとなります。
ただし、シューターになる選手が怪我をした場合などには交代が認められており、その場合には、交代してベンチから出てきた選手がフリースローのシューターになることになります。
テクニカルファウルによるフリースローの場合は、ルール上ヘッドコーチがシューターを指名できることになっており、テクニカルファウルの場合のみ自由にシューターを決めることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
初心者にとって、シンプルに見えて意外と複雑なのがフリースローのルールです。
観戦するには全てを覚える必要はありませんが、プレイするにはある程度を理解することが必要です。
この記事の内容を参考にして、バスケの知識を上げて行きましょう。
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