バスケの試合をみていると必ず発生するのが、ファウルです。
一般的なファウルのことを「パーソナルファウル」といいますが、パーソナルファウルにもいろいろな種類があるのをご存知でしょうか。
バスケ初心者の方にとっては、何に対して笛が吹かれたのかがわからないまま試合が進んでいってしまうこともあるかと思いますので、今回は、バスケのパーソナルファウルについて、徹底的に解説していきます。
そもそもパーソナルファウルって何
パーソナルファウルとは、コート上の選手が、相手チーム選手との体の接触があり、相手チームの選手のプレイを妨害したとみなされる場合に宣告されるものです。「アン・スポーツマン・ライク・ファウル」や「テクニカルファウル」と違い、”通常のファウル”という扱いですので、単に「ファウル」とも呼ばれます。
主に「押す」「叩く」「おさえる」などの行為がファウルに該当しますが、バスケットボールの試合中は選手同士は基本的に身体の接触があるため、どれくらいの度合いの場合にファウルになるかは、その試合の審判のさじ加減になってしまうところもあります。
また、バスケットボールのルールでは、ヴァイオレーションという、身体の接触に関係のない反則のほとんどがオフェンス側(攻めるチーム側)に対するものであるのに対し、ファウルはディフェンス側に対する規定が多く、ファウルの方が重い反則のため、バスケットボールという競技自体が比較的オフェンス有利なゲームであることがわかります。
ディフェンス時のパーソナルファウル
ではここからは、ディフェンス時のパーソナルファウルの種類を1つずつご紹介していきます。先述したように、バスケの試合におけるファウルの規定は、オフェンス側に対してよりもディフェンス側に対してのものが多く、種類も豊富です。
プッシング
プッシングとは、文字通り相手選手を無理やり押してどけたり、押し込んでいったりするファウルで、相手選手がボールを持っていなくても適応されます。審判は両手で押し出すようなジェスチャーをします。
ホールディング
ホールディングとは、相手選手の動きを身体を使って妨げる行為で、抱きつくような形で相手に接触することがこのファウルに該当します。審判は、両手で抱きつくようなジェスチャーをします。
ブロッキング
ブロッキングとは、ボールの場所などに関係なく、相手選手が動こうとしているときに、その方向に自身が動いて接触が発生した場合には、あとで動いた選手のファウルとなり、ブロッキングとなります。
試合中ではよくあるファウルで、ドリブルでディフェンスを抜こうとしている選手を守ろうとして脚が引っ掛かったりすれば、ブロッキングの判定になります。審判は腰に手を当てるジェスチャーをします。
イリーガルユースオブハンズ
イリーガルユースオブハンズとは、ルールに反した手の使い方をしたという意味で、相手の手を掴んだり、ボールを持っている手を叩いたりするファウルのことです。
ボールを持っている手を叩くファウルの場合には、ハッキングとも呼ばれます。ハッキングの場合は、審判は片方の手でもう片方の手首を叩くような仕草をしますが、それ以外の場合には、そのときに起こったファウルと同じようなジェスチャーをしたりします。
オフェンス時のパーソナルファウル
オフェンス側のファウルに関しては、バスケの試合では1試合通して1度も起こらないこともありますが、後述するイリーガル・スクリーンなどは、ボールのないところで起こることも多いため、理解をしていないと何が起こったか、わからないこともあります。
チャージング
オフェンス側のファウルで最もわかりやすく、ディフェンスの選手がすでにいるところに突っ込んでいくような行為に対して宣告されるファウルです。
基本的に派手にぶつかるのでファウルであることはわかりやすいと思いますが、バスケの試合はスピード感が早いため、ディフェンスのブロッキングとなるか、オフェンスのチャージングとなるかの判定が実は難しいところでもあるため、チャージングが宣告される場面ではほぼ必ず審判に誰かが抗議している状態になります。
イリーガル・スクリーン
イリーガルスクリーンとは、スクリーンプレイの際に、スクリーンとなる選手(スクリーナー)が、ディフェンスの選手がスクリーンを避けて進もうとしているところを、動いて接触をした際に宣告されます。
このようにスクリーンが動いたことを、「ムービングピック」と呼ばれたりもします。ちなみに、イリーガル・スクリーンもブロッキングの1種となっており、オフェンス・ブロッキングというファウルになります。
その他ファウルに関わるルール
パーソナルファウルの種類とは違いますが、パーソナルファウルに関わるルールが他にもありますので、ご紹介します。
ダブルファウル
ダブルファウルとは、オフェンス側の選手とディフェンス側の選手が同時にファウルに該当する行為を行った際に宣告されるファウルです。この場合には、該当する両選手にパーソナルファウルが記録されます。
両者が腕を絡み合わせている場合や、ディフェンスのブロッキング行為と、オフェンスの肘を使うなどの行為が重なると宣告されることがありますが、通常の試合ではほぼ出されることのない判定になります。
5ファウル(退場)
5ファウルとは、退場の要件になるファウル数のことで、1人の選手が1試合の中で5回のファウルを犯すと退場となるというルールです。ちなみに、テクニカルファウルやアン・スポーツマン・ライク・ファウルもこのファウル数にカウントされます。
5ファウルで退場した場合には、その試合に該当する選手は出場することはできなくなります。
しかし、サッカーのように試合を跨いだ累積などはありませんので、5ファウルで退場したとしても、
次の試合には通常の出場ができるようになります。
※アン・スポーツマン・ライク・ファウルやテクニカルファウルの場合、プロリーグなどでは、次の試合などの出場制限がなされるなどの罰が与えられることがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
パーソナルファウルは、バスケの試合でほぼ必ず10回以上起こることです。
ここでのルールを確認しておくことで、どちらのチームが優勢なのか、
どれだけ激しい試合をしているのかを知ることができるでしょう。
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