2016年に、NBLとbjリーグが合併して日本男子バスケットボールのトップリーグとして誕生したBリーグ。
バスケの認知度や人気の拡大に非常に良い影響をもたらしていますが、Bリーグのチーム自体は会社として運営されているため、利益が出なければ段々と運営が厳しくなってしまいます。
しかし、財政状況が実際どんなものなのかはなかなかわからないもの。
そこで今回は、Bリーグのチームの売上や財政状況について公式の公開情報を元に解説してみたいと思います。
Bリーグ全体の売上は右肩上がり
まず、Bリーグ全体の各チームの売上状況の推移ですが、Bリーグの公式情報として公開されているものを元に見てみると、下のグラフのようになっています。
これを見ると、コロナの影響で2019-20シーズンには売上の伸びが低くなっていますが、ずっと右肩上がりで向上していることがわかります。
また、売上の大枠の内訳を見ますと、来場者によるチケット収益よりも、スポンサー収入(広告等の収入)が大きく、Bリーグのチームを一番大きく支えているのは、スポンサーであるということがわかります。
ただし、2019-20シーズンに売上が厳しくなったのは、来場収入が少なくなってしまったことが大きな影響であったということがわかります。
B2よりB1の方が売上や財政状況が良い
そして、次にB1とB2の差を見てみると、B1の方が売上の状況が大きいことがわかります。
また、スポンサー収入も来場収入もB1よりも少なくなっており、お金の面で、B1とB2には大きな隔たりがあることがわかります。(売上比約3倍)
しかし、両リーグともに毎年売上は右肩上りになっており、単に売上(収益)という面では良くなっています。
特にスポンサー収入が全体的に伸びていることがわかります。
Bリーグのチームは赤字?黒字?
B1とB2の売上(収益)の差はご理解いただけたかと思いますが、実際に利益は出ているのかということを、B1・B2別に見ていきたいと思います。
1チームの売上(収益)は?
上記をみると、直近シーズンではB1のチームの平均売上(収益)が1シーズン9.2億円ほど、
B2のチームの平均売上(収益)が1シーズン3.2億円ほどということになっており、
そもそも売上の面で、1チーム当たり3倍の開きがあります。
各チームの経費はどれくらい?
簡単な計算式として、売上から経費を引けば、利益をみることができます。
これをみると、直近のシーズンで、
B1リーグの1チーム平均経費は9.8億円、
B2リーグの1チーム平均経費は3.4億円となっています。
1チーム平均の収支は・・・?
売上(収益)と経費の差が利益(損失)となるため、
この差を見てみましょう。
2019-20シーズンのB1リーグのチーム平均では、
対してB2リーグでは、
となっています。
直近のシーズンでは、B1もB2も平均で見るとチームは赤字ということがわかります。
ちなみに、詳しい数字についてはBリーグ公式の収支報告の資料をみていただければと思いますが、
1チームの平均が黒字だったのは、B1リーグの2016-17、2017-18シーズンのみです。
利益が出ていない理由として、大きな要因と見られているのが、
- 人件費の増加
- 販売費および一般管理費の増加
です。
簡単にいうと、人件費や広告宣伝費が増加してしまい、利益が出ていないという状況でしょう。
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まとめ
Bリーグは、収益が向上し、選手の年俸や選手以外への給与も増額しているようなことがわかります。
ただし、売上(収益)以上に経費を使っているのでほとんどのチームが赤字になっている状況です。
「赤字 = 倒産」ではありませんので、そこは心配しなくても問題はないと思いますが、
利益が出たり、売上を増加させることは重要ですので、
バスケファンは必ずコロナが収束したら会場に行って応援をしましょう!
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