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バスケのLEDコートが全面解禁されるかもしれない件について

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バスケのLEDコートが全面解禁されるかもしれない件について ルール
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バスケットボールは、サッカーや野球といった他の主要スポーツよりも歴史が浅いスポーツであり、比較的頻繁にルールが変更されてきました。

「バスケットボールを面白くする」といった点から、より激しく、よりスピーディに、より観ていてゲーム性が高く興奮するようなルールへの変更が比較的多く行われ、それによってファンを多く獲得してきたという経緯があります。

多くのルール変更は競技を行う選手の動きや試合時間、得点ついてですが、2022年には「コートそのもの」についてのルール改正がされたことをご存知でしょうか?今回は、2022年にFIBAが規制緩和をした「LEDコート」について、今後の見通しなども含めて解説します。

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FIBAが国際大会でもLEDコートを一部承認した

Rule change opens door for state of the art court flooring at FIBA competitions
MIES (Switzerland) - FIBA is always searching for new innovations in the game, and the recently approved rule changes wi...

FIBAとは「国際バスケットボール連盟」の略称で、世界のバスケットボールの中心を担う組織です。

オリンピックやバスケットボールW杯、各国のプロリーグの管理・監視なども行っている機関で、いわばバスケットボール界のトップの組織といえます。

そのFIBAが従来は木製に限っていた国際大会のコートについて、2022年10月以降の大会では「ガラス製の床」も認めるルール変更を行いました。これにより、ガラス製の床材にLEDライトを埋め込んだ「LEDコート」をバスケットボールW杯などで使用できる可能性が出てきました。

これまでは、選手の安全性と競技としての品位の安定のために木製の床材が義務付けられていましたが、ガラス加工技術の進歩によって安全性が確保されたことで今回の決定となったようです。

LEDコートでの試合とは?

さて、日本国内のバスケットボールファンにおいて「LEDコート」といえば、Bリーグの開幕戦が思い浮かぶのではないでしょうか?

↓こちらの試合↓

Bリーグの開幕戦は、日本バスケットボール界の再出発、そして新たな歴史の1ページとなるべくド派手に演出され、その目玉がLEDコートでした。この当時、プロバスケットボールの試合としては世界で初めてLEDコートが使用され、国内外のバスケットボールファンに衝撃が走った試合にもなりました。

ちなみに、Bリーグの開幕戦で使用されたLEDコートは、2022年にFIBAが承認したガラス材ではなく、ポリカーボネートの素材だったようで、今後実際にガラス製の床が出た場合には若干印象が違う可能性はあります。

しかし、Bリーグの開幕戦はすでに2016年になりますが、FIBAの決定が2022年だということを考えれば、非常に先進的な取り組みをBリーグがしたといえるでしょう。

やはりLEDコートの試合は派手に演出でき、従来のバスケットボールの試合以上にエンターテインメント性があることがBリーグ開幕戦を見ればわかるはずです。

LEDコートのメリットデメリット

LEDコートのメリットデメリット

ガラス製の床材をFIBAが承認したことによって、国を背負うような国際大会の舞台でもBリーグ開幕戦のようなLEDコートの登場の可能性が高まりました。

ただし、メリットだけではなくデメリットもありそうなので、いくつか考察してみたいと思います。

メリット

まずはLEDコートのメリットとして挙げられそうな3点について。

  • エンターテインメント性が高まる
  • 試合の準備・設営が簡易になる
  • リーグ・試合の収益性が高まる

エンターテインメント性が高まる

LEDコートを導入する最大のメリットは、バスケットボールという競技がよりエキサイティングでエンターテインメント性の高い競技になる点でしょう。

Bリーグの開幕戦でも、3Pシュートを決めた瞬間に床の演出が登場したり、試合開始の際にセンターサークル付近でカウントダウンが行われるなど、通常の試合にはない「視覚」からの派手な刺激がありました。

また、LEDコートが導入されてプレイに関する文字がコートに映し出されることで、バスケットボール観戦初心者の方でも、現在よりは瞬間的に「何が起こったのか」を理解しやすくなるはずです。そうすれば、さらにファンが増えることになるでしょう。

バスケットボールは、ショットクロックや3Pライン、ペイントエリア、ノーチャージエリアなど、エンターテインメント性やゲーム性、派手さなどの観点から様々なルールが定義されてきた歴史があるため、エンターテインメント性が高まるLEDコートが登場すれば、より世界のスポーツの中でも「観ていて面白いスポーツ」という立ち位置にバスケットボールがたどり着けるはずです。

試合の準備・設営が簡易になる

もしLEDコートが導入されれば、コートの設営や試合会場の準備がより簡単になる可能性があります。

もちろん、試合前にLEDに映すためのデータの作成は必要になりますが、コートにテープを貼ったり、センターサークルのシールを貼ったりという複数の人間の物理的な作業が必要なくなるため、1つの会場で複数の試合を行う国際大会において、データの差し替えで済むのはより設営が楽になると言えるかもしれません。

プロの試合であっても、アウェイチームのロゴをコートに貼るなど作業が不必要になるほか、Bリーグファイナルや天皇杯決勝などの特別な試合の会場になるコートは他の競技や他のエンターテインメント産業と共同で使用する場合も多いため、データのみでコート設営が完了するのは非常に簡易になると言えるかもしれません。

リーグ・試合の収益性が高まる

FIBAが今回認めたのは国際大会レベルの試合でのガラス製床であるため、実際には現在も各国のプロリーグは独自ルールを用いれば使用できるはずですが、FIBAが認めたことで各プロリーグも使用しやすくなり、それによってリーグ全体やバスケットボールの試合の収益性が高まる可能性があります。

プロバスケットボールの試合は、非常に多くの企業が広告を広告を出稿しており、BリーグやNBAでもユニフォームやゴール下、コートサイドなどにあらゆる企業の広告があることが確認できます。

現在のバスケットボールの試合に関する広告の多くは、試合ごとや月ごと、シーズンごとなどの区切りで販売されていることが多いですが、LEDコートが使用されれば、前半と後半のコート上の広告を変更しやすくなったり、ハーフタイムの時だけ差し替えることができたりするため、より多くの企業からのスポンサードを受けやすくなるというメリットがあります。

もちろん、国際大会のコートでも同様であるため、よりバスケットボールという競技が「稼ぎやすい」スポーツに変わるといえます。

デメリット

次に、LEDコートやガラスコートの使用におけるデメリット(になりうる)ものをご紹介します。

  • 設備投資が高い
  • 他の競技に使えない可能性がある
  • 維持・メンテナンスコストが高い可能性

設備投資が高い

具体的にいくらかかりそうなのか?については、メーカーやLEDコートのサイズなどによるため不明ですが、一般的に考えて木製の床よりも値段が跳ね上がるでしょう。

もし、木製の床よりも値段が抑えられるのであれば、開幕戦でポリカーボネート製の床を使用したBリーグのどこかのチームの本拠地のアリーナにも、LEDコートが導入されていてもおかしくないはずです。

もちろん、ガラス製の場合には安価な可能性もありますが、アリーナを改修する必要があったり、LEDコートにするには複雑な設備も必要になるため、設備投資が高くついてしまうでしょう。

他の競技に使えない可能性がある

今回ガラス製の床材にOKを出したのはFIBAであり、他のアリーナ内で行う競技ではどのように規定されているのかとは別のお話です。

日本国内をはじめ多くのバスケットボールの試合の会場は、バレーボールやフットサル、バドミントンや卓球などの別競技と同じ会場を設備変更をしながら共有して使用しています。

もし、バスケットボールのためにガラス製のコートを導入できたとしても他の競技のルール上「木製の床でなければダメ」であれば、アリーナとしての利便性と収益性が下がってしまうため、導入には前向きになれないでしょう。

維持・メンテナンスコストが高い可能性

ガラス製の床のコートは、現状までほとんど登場していないため、長期間の耐久性やメンテナンスコストがどれほど必要になるのかは不明な状態です。

また、LEDを埋め込んで行う場合には、試合ごとに莫大な電気と電気代が必要になることは明らかです。試合中に不具合などがあった場合、そもそも「試合が継続できない」という可能性も発生します。

そのため、LEDコートを導入できたとしても長期的なコートの維持が難しい可能性が高く、常設的な会場でのLEDコートの実現はもう少し先の未来になるのではないかと思われます。

バスケのLEDコートの今後について(予想)

ここまで見てきたようにFIBAがガラス製のコートを承認したことによって、LEDコートが国際大会などで使用される可能性が非常に高くなっています。

しかし、LEDコートの導入と使用は特に中長期的な視点で見るとコストパフォーマンスの面で「微妙」な判定となりそうなので、以下のような流れで使用される範囲が広がっていくのではと考えられます。

  1. FIBAが主催する国際大会(特に3×3)
  2. FIBAが主催する各エリアの国際大会(アジア大会等)
  3. NBAやユーロリーグ等の独自ルールが強いプロリーグ
  4. 各国のプロリーグ

LEDコートの使用が広がるといっても、現在のアリーナの状況やエネルギー問題などもあり、収益性が高かったり常設する必要がなかったりする「単発で大きな収益が出る」や「単発での盛り上がりが必要」と思われる、FIBAの国際大会から使用されていくのではないかと考えます。

また、コストの面から考えれば、3×3はハーフコートのみを揃えれば良いことに加え、基本的に1つのコートでほとんどの試合を行う形式の大会運営が多く、一般的に街中など、よりエンターテインメント性を高めた形で試合が行われるため、5人制よりも3×3から導入が行われる可能性も高いと考えられます。

そこから各国のプロリーグにだんだんと広がっていくと思われますが、現在のアリーナの状況や各リーグの状況もあるため、LEDコートが一般的になるということは短期的にはなく、基本的には木製のコートが中心の状態で時代が進んでいくのではないでしょうか。

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