日本国内で、非常に大きなムーブメントの一つとなっているのが、バスケットボールです。
日本人初のNBA選手が出てから15年ほど経過していますが、やっと複数の選手が同時でNBAで活躍する時代がやってきました。このタイミングで国内のプロリーグであるBリーグも根付き始め、代表も過去に類を見ないほど強化が進んでいます。
ただ、最近バスケを見始めたバスケ観戦初心者の方からすれば「NBAって結局どんなリーグなの?」という疑問が湧きながらも、バスケファンにはNBAが当たり前すぎて今さらなかなか聞くこともできません。
そこで今回は、バスケ観戦初心者・NBA初心者に向けて、「NBA」というリーグがどんな場所なのかを解説します。
NBAってなに?何の略?
「そもそもNBAって何?美味しいの?」という方に向けて、そもそもNBAってなんなのかということについて説明してみたいと思います。
NBAは世界一のリーグ
まず、ざっくり説明しますと、NBAというリーグはアメリカを中心として2021年現在30チーム(29チーム:アメリカ、1チーム:カナダ)が参加しているプロバスケットボールリーグです。
世界で最もレベルの高いプロバスケットボールリーグとされており、NBAが世界一のリーグであるということ自体に異論を唱える人はほとんどいません。
後述しますが、選手や競技のレベルだけではなく選手の年俸やNBAを基準としたビジネスの市場も桁違いに大きく、どこを切り取っても世界で最もレベルの高いバスケットボールリーグであるといえます。
NBAは何の略?
NBAは略称であり、略さずに記載すれば「National Basketball Asosiation(ナショナルバスケットボールアソシエーション)」であり、日本語に直訳すると「全国バスケットボール協会」のような意味になります。
各単語の頭文字をとってNBAと略し、基本的には「NBA」という略称が使われます。
NBA選手になれるのは100万人に1人
NBA選手と呼ばれ、チームと契約を結べるのは1チーム15人まで、30チームありますので1シーズンでNBA選手でいられるのは450人となります。
バスケットボールの世界の競技人口は4.5億人いるとされていますので、世界一のプロバスケットボールリーグに入れるのは100万人に1人しかいないということになります。
ただし、NBAに入ってもすぐに契約を解除されてしまうような選手も少なくなく、安定してNBAに居続けられる選手はもっと少なくなります。
NBAの何がすごいのか
では、そんなNBAの何がすごいのかを初心者向けにざっくりまとめましたので見てみましょう。
リーグの人気が段違い
2015年4月と少し古い発表ですが、NBAの公式SNS、各チームのSNS、各選手のSNSのフォロワーが合わせて8億人を突破したことが発表されました。もちろん、現在はここからさらにフォロワーを伸ばしていますので、SNS上のフォロワーだけでも10億人を突破しています。
その理由として、NBAは他言語で動画やSNSでの発信を行なっており、その影響でファン層の裾野を広げているのです。
年俸が半端ではない
NBA選手の平均年俸は2021年時点で10億円とされており、ここ数年伸び続けています。
理由としては、SNS戦略などで獲得した広いファンと、それに対する広告収入や放映権収入の増加が続いているからです。NBAはスポーツリーグでありながら、非常にビジネスとして成功しているリーグであり、それをさらに選手に還元させる循環を作っており、年々全体の平均年俸が増加しています。
毎年フォーブスが発表するアスリートの年収ランキングではNBA選手がトップ100の3分の1を占めており、NBAの各チームに1人ほどが世界のアスリートの中でトップ100に入るに高収入であるという実績が証明されており、いかに稼げるリーグであるのかが伺えます。
レベルが段違い
人気を獲得する
→リーグ・チームの収入が上がる
→選手に還元する→選手の年俸が上がる
→有望な選手が高いレベルや年俸を求めて集まる
→さらに人気を獲得する
という非常に良い循環を生み出せているのがNBAの環境です。
この好循環によって、世界からトップ選手が集まり、その国でもNBA人気が高まり、さらにリーグ・選手の収入が上がり、さらにトップの選手たちが集まるという状況が作られています。
近年は特に各国のリーグも非常にレベルが上がっており、15年ほど前までの、NBAチームの圧勝というレベルではなくなっていますが、それでも競技のレベルが段違いに高いということはこれからも変わらないでしょう。
単純にデカい
身長の高さが大きな武器となるバスケの世界では、身長が高い選手が最終的に生き残りやすいです。
日本のBリーグはリーグ全体で190cm前後が平均身長であり、日本人男性の平均身長171cmと比較しても大きい選手が多いことがわかります。これをNBAで見てみるとなんと200cm前後が毎年の平均身長となっており、Bリーグからみると全ポジションで10cmほどNBA選手の方が大きいということになります。
また、デカくて遅いというような選手も少なくありませんが、最近のNBAや世界のバスケではポジションレスバスケ(ポジションに囚われずにプレイするスタイル)が主体となっており、PG(一番小さい選手がやることが多い司令塔ポジション)を200cm超えの選手が担うことも珍しくなくなってきており、でかい・上手い・強い・速いが揃った選手がNBAで生き残っているわけです。
NBAの特殊な部分
そしてNBAというリーグは、ただただレベルが高く年俸が高いというだけではなく、いくつか特殊な部分がありますのでそちらも含めてご紹介します。
NBA独自のルールがたくさんある
NBAはゲーム性やビジネス性を高めるために、多くの独自ルールを設けています。
大枠だけでも、
- 3PラインがFIBAルールより遠い
- 試合時間が長い(48分)
- ディフェンスにも3秒ルールがある
- 選手がタイムアウトを要求できる
などの違いがあります。
また、FIBAルールを変えるような影響力も持ち合わせており、ノーチャージエリア、クォーター制、ゼロステップ、3Pライン、ショットクロックなど現代バスケットボールの基礎的なルールもNBA発祥のものが多いのです。
現在NBAの独自ルールとして認められているものも、今後のFIBAルールに取り入れられることがあるかもしれません。
国際交流が積極的
NBAは先述したように世界的に人気を博しているコンテンツであるため、最近では国際交流や国際的な活動が非常に活発です。
アメリカ・カナダといった国ではなく、別の国で興業的な試合を行ったり、世界各地で10代選手を対象にしたキャンプを行なって、才能の発掘を行うなど世界全体のバスケットボールレベルの向上、ビジネス展開を実施しています。
また、NBAはクラブチームでありながら、サマーリーグと呼ばれるリーグ開幕前のテストマッチのような試合では、中国などのナショナルチームと対戦したり、ユーロリーグやオーストラリアリーグのチームとの対戦も行うなど、どんどん世界進出を進めています。
選手会の力が強い
NBAは主に、チームのオーナー、リーグ(コミッショナーがトップ)、選手会という3つの団体によって運営が進められています。
一般的にはチームのオーナーとリーグ側が話を詰めて運営を進めますが、年俸の決め方やリーグの運営方針に選手たちが反対意見を述べると、リーグ運営がストップされることもあります。
しばしばNBAではロックアウト(労使協定などがまとまらず、リーグ運営がストップすること)が起こり、シーズンの試合数が一気に減少することがあります。
こういった光景はあまり日本では見られませんし、海外のリーグでもほとんど見られない光景でしょう。
まとめ
記事の内容をまとめると、NBAは、
- 選手のレベルが高い
- 年俸がヤバい
- 選手がでかい
- ビジネスとしてすごい
ということになります。
これ以外にも、チームの資産価値などが笑ってしまうほど大きく、1チームで日本の上場企業が何社も買えてしまうほどなどありますが、まずはレベルの高いNBAの試合を見て楽しんでみましょう!
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